【洋画】「林檎とポラロイド〔2022〕」★★★★☆【感想・レビュー】

作品紹介

【監督】
【出演】

【個人的評価】

【あらすじ】主人公の男は、突然記憶を失ってしまう現象にあってしまう。前触れ無く記憶を失う現象のある世界で、男は、治療のための回復プログラムを日々こなしていく。

言葉やセリフ説明されていない要素があり、観た人により感想が変わるような印象があります

クリストス・ニク監督は、ギリシャの監督で、映画やCMのアシスタントをしてきており、2012年「km」で短編映画を監督し評価されています。2022年「林檎とポラロイド」で長編映画初監督をしています。

物語は、記憶を失った男が、治療のための回復プログラムをこなしていきながらも、とある隠された事実がわかっていくストーリーです。

序盤から、壁に頭を打ちつけている男が描かれ、その男が一日を過ごすのですが、バスの中で眠ってしまい、その際に身元不明の記憶喪失者ということがわかります。

突然記憶を失う症状となり、前触れ等がないということが説明されます。リアルに考えるとなかなか怖いところではありますが、本作はサスペンスでもホラーでもありません。突然記憶をなくす設定が前提となり、そのことは、他の人にも発症する現象の世界観であることがわかります。

記憶を戻すために回復プログラムを試していきますが、そこで徐々に今までの自分がどういう人であったのかを取り戻していきます。

中盤までは主人公が回復プログラムを黙々とこなすところが描かれ、日々送られてくるカセットテープの指示に基づいて、行動を行いそのときの状況をポラロイド写真で撮影します。

主人公はなぜかりんごを好んで食べていますが、ここで、題名の「林檎とポラロイド」の何かしらの意図が見えそうになってきます。

「哀しい記憶だけ失うことはできませんか?」

とある女性と中盤で出会うことにより、ちょっとだけ物語に変化が起こり始めますが、やはり、記憶を取り戻す日々を淡々と繰り返して行きます。

終盤、とあるプログラムに参加しますが、特に細かい説明がされていませんが、なんとなく他人と自分ということにグッと訴えてくるような気がします。

りんごは記憶力をアップさせるということを聞いて、みかんを食べるようになることに意味があり、終盤に食べているものがさらに、キーワードになります。

真正面から鑑賞してしまうといくつか腑に落ちないところがありますが、その腑に落ちないところに本作のメッセージが隠されています。多くは物語っていないような演出ですが、実はかなり計算された内容となっているのかと思います。

ネタバレは終盤の食事を老人に与えているシーンからの流れに含まれています。

主人公視点で延々と描かれるため、物語自体の流れは理解できますが、言葉やセリフ説明されていない要素があり、観た人により感想が変わるような印象があります。

予告編

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