【日本映画】「轢き逃げ 最高の最悪な日〔2019〕」を観ての感想・レビュー

【監督】
【出演】/水谷豊/
【個人的評価】

【あらすじ】ある町で交通事故が起こり、一人の女性が亡くなった。主人公 宗方秀一は、白河早苗との結婚式の打ち合わせに急いでおり、親友の森田輝とともに車で急いでいる中での事件で、周囲に目撃者がいなかったことで、ひき逃げをしてしまう。

轢き逃げ 最高の最悪な日

轢き逃げ 最高の最悪な日

中山麻聖, 石田法嗣, 小林涼子, 毎熊克哉, 水谷豊
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父親の無念さを描きながらも、事故の真相も用意されており、サスペンスものとしても見応えがあるので、お勧めできる作品

・水谷豊監督は、13歳のときに演劇に興味を持ち、劇団ひまわりに入り、1970年『その人は女教師』で映画デビューしています。一度芝居をやめ、大学受験をするが、失敗し、再度役者に誘われたことで、1972年に芸能活動を再開し、『太陽にほえろ!』の第一回の犯人役を演じ、1974年「傷だらけの天使」に出演、本来、火野正平が演じる役だったが、監督がイメージが違うとのことで、他の俳優をさがしていたことがきっかけとなっています。その後、1978年『熱中時代(教師編)』や『相棒』と役者としてのキャリアを積み、2017年『TAP THE LAST SHOW』で映画監督デビューをし、本作は監督2作目となります。

・中山麻聖は、2004年『機関車先生』のオーディションを受け、俳優デビューをし、2007年には、男性俳優ユニットPureBOYSの結成メンバーとなり、活動をしています。テレビや映画に多数出演をしている俳優です。

・石田法嗣は、2001年劇団東俳に所属し、俳優デビューをするが、2006年に一度芸能界を離れ、2008年に芸能活動を復帰しています。テレビドラマや映画に多く出演する俳優です。

・毎熊克哉は、3歳の時に見た映画『E.T.』で映画作りに関心を持ち、映画監督を目指していたが、自ら演じたほうが思い描いた芝居が伝わると、役者に転身、以降多数の映画賞に関わり、「遅咲きの新人」として注目されています。

・前作監督作品でもそうだったのですが、水谷豊も監督業で、自身も出演しながらも、監督をするスタイルを取っていますが、意外としっかりとした作品となっており、さすがの風格を感じます。

・これで監督2作目という点であり、脚本も手掛けているという点を考えると、一時期ののような印象もあります。

・物語は、人を自動車ではねてしまった主人公が親友の森田と共に轢き逃げをしてしまうところから始まります。

・轢き逃げをしてしまったことで、2人は共に秘密を共有することになり、起こった事件のことは胸に秘めて生活しようとします。

・実際、人を轢いたことがある人は観ている人には少ないかと思いますが、轢き逃げによる殺人を犯してしまったことは、当事者としては、良心の呵責に苛まれることになります。

・その視点では、感情移入できるかどうかですが、やはり、この主人公達には若干気持ちを込めにくく、自業自得なところはあります。

・一度犯してしまった問題をそのままやり過ごすということにやはり問題があり、素直に償うべきだったとも思うのです。

・当然、この事件にはもう一つの事実が浮かび上がってくることで、偶然と誘導が結びついてきます。

・被害者の父親を演じた水谷豊も、その娘に対する気持ちを考えると、暴走してしまいそうになるのも理解できます。

・ただし、水谷豊が演じていることで、多少、杉下右京と錯覚しそうにもなりますが、明らかに異なる人物でもあり、演じ分けという点では、しっかりと演じられています。

・父親の無念さを描きながらも、事故の真相も用意されており、サスペンスものとしても見応えがあるので、お勧めできる作品です。

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