作品紹介
【監督】ベン・アフレック
【出演】マット・デイモン/ベン・アフレック/ジェイソン・ベイトマン/マーロン・ウェイアンズ/クリス・メッシーナ/クリス・タッカー/ヴィオラ・デイヴィス/
【個人的評価】★★★★☆
【あらすじ】舞台は1984年。主人公 ソニー・ヴァッカロは、ナイキ社に勤める社員。CEOのフィル・ナイトよりバスケットボール部門の立て直しを命じられる。当時、新人選手だったマイケル・ジョーダンに目を付け、彼をナイキのシューズに協力するように画策する。
サブスクで観る
ドラマとして心動かされます
ベンアフレック監督は、1997年の「グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち」での脚本賞受賞をきっかけに映画製作にも本格的携わり、監督3作品目にして栄誉を獲得しています。一時期はキャリアが低迷した時期もありましたが、見事なまでに復活をしました。
マット・デイモンは、10代の頃より役者を志し、1988年「ミスティック・ピザ」で映画デビューをし、幼馴染のベン・アフレックと共に脚本を書き、1998年『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』でアカデミー脚本賞を受賞しています。2002年『オーシャンズ11』のギャラとして同映画の興行総収益の8%が後で支払われるという条件で、映画がヒットし、約26億円の収入があったとも言われています。
物語は、「エアジョーダン」の開発秘話をベースとした実話であり、選手がシューズの名称となり、世界的に有名となったバスケットシューズの誕生秘話を描いたストーリーです。
序盤から、1984年の時代背景が描かれ、NIKEとその次代のカルチャーが描かれます。
そこからバスケットボールの試合を見て、ナイキのシューズの売り込みをしている主人公 ソニーが描かれます。
要所要所当時の音楽がつかわれるので、時代背景はよくわかります。
当然スマートフォンのない時代でインターネットもないので、むしろ、会話は基本的に電話での会話ともなります。
ナイキは、1968年にオニツカタイガーのアメリカの代理店として契約したフィル・ナイトとビル・バウワーマンによって設立されたスポーツブランドです。
ナイキの基礎はオニツカタイガーでもあり、日本の企業と商社の後押しもあり、成長してきたところもあります。
時代背景は、1984年になるので、すでに軌道に乗っている状態でもあります。
いわゆるナイキの飛躍的なブランド力ともなった「エアジョーダン」の誕生秘話ともなり、そのナイキの社内の内部を描いた作品でもあります。
「靴はただの靴だ。誰かがそれを履いたとき意味が生まれる」
「君は違う、人々は君を忘れない、永遠に消えないものがあるから、マイケル・ジョーダン」
エアジョーダンについて語る言葉はとても重くそしてそれに掛ける意気込みがすごくわかります。
このスピーチのあとのシーンにシンディ・ローパーの「time after time」がかかります。
ここからの盛り上がりは、ドラマとして心動かされます。
「靴は、ただの靴よ、息子が履くまでは」
ジョーダンの母の交渉もとてもすごいところですが、こういう業界のしきたりを乗り越えるところが後の展開を面白くさせます。
これは実話なので、現実に「エアジョーダン」が1足売れるたびにジョーダンにも収益があることになります。
実話をもとにした作品でもあり、ブランドの誕生秘話を描いた作品であり、マイケル・ジョーダンの起用についても、結末はわかっているために、どのようにそのブランドを打ち立てるのかがじっくりと観られる良作です。