【洋画】「ソウルメイト/七月と安生(2016〕」を観ての感想・レビュー

【監督】
【出演】
【個人的評価】

【あらすじ】主人公 安生(アンシェン)のもとに、人気のネット小説「七月と安生」を映像化したいという話が届く。ただし、安生は、作者の七月(チーユエ)のことは知らないと嘘をつく。本当は、七月と安生は、かけがえのない親友だった・・・。

雰囲気と演出が優れており、岩井俊二監督テイストが好みの人にはおすすめできる作品

デレク・ツァン監督は、2001年「幽靈情書」で俳優デビューをし、2010年『恋人のディスクール』で映画監督デビューをしています。日本未公開の作品が多い中、2016年「ソウルメイト/七月と安生」では、アジア圏の各映画賞を受賞しており、今後に期待のできる監督です。

チョウ・ドンユイは、2010年『サンザシの樹の下で』で映画デビューをし、中国では「13億人の妹」と呼ばれています。第5回アジア・フィルム・アワード新人賞、2011年上海映画批評家賞最優秀新人賞を受賞しており、2016年「ソウルメイト/七月と安生」では、第23回香港電影評論学会大奨最優秀主演女優賞と第53回金馬奨最優秀主演女優賞を受賞しています。

マー・スーチュンは、1995年『三个人的冬天』で子役で映画デビューをしています。『ハッピー・カラーズ ~ぼくらの恋は進化系~』『ひだりみみ』で評価され、テレビや映画で活躍をしています。

原作は、アニー・ベイビー著の短編小説となります。

物語は、七月と安生の友情と2人の関係を描いたストーリーです。

ネット小説を映像化したいという話から本作が始まり、そこから、七月と安生の関係を説明していく回想物語となっていきます。

作品の雰囲気は、監督映画のテイストに似ており、デレク・ツァン監督が影響を受けているであろうことがわかります。

物語の流れは、七月と安生の2人の時の流れで動いていくので、感情移入するところも、この2人の関係性のところが大きいです。

ネット小説の映像化ということで、依頼を受けますが、安生は、七月のことを知らないといい、そこに、七月と安生の関係性を描いていく展開です。

と、ここで思うのが、本作自身が、その映像化という要素とも受け取れ、そういう構造であれば、ちょっとおもしろいのかもしれません。

前半は学生のころの思い出というところでもあり、各シーンやカット割り、演出など、映像へのこだわりを感じます。

本棚の本の隙間越しに会話するというところも岩井俊二テイスト感があります。

七月と安生自体は付かず離れずな関係となり、その2人の友情とも愛情とも取れる内容でもあり、

淡々とした内容ながらも、「LOVE LETTER」や「花とアリス」のような雰囲気があり、大筋の内容があり、そこに些細な出来事が織り交ぜられているような印象です。

なので、意外とストーリーの細部はなぜか思い出せないという作りながらも、作品を観るととてもわかりやすく、スッと作品の世界に浸れます。

こういう作品はよくあるような気がしますが、強烈な印象を残さず、全体的な雰囲気を印象づけるようなながれになっていると思います。

エンドロールに「特別鳴謝 岩井俊二導演」とあり、スペシャルサンクスで書かれています。

題名がすべてを物語っているところはありますが、それだけではとどまらない雰囲気と演出が優れており、岩井俊二監督テイストが好みの人にはおすすめできる作品です。

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