映画紹介
【監督】呉美保
【出演】嶋田鉄太/瑠璃/味元耀大/瀧内公美/少路勇介/大熊大貴/長峰くみ/
【個人的評価】★★★★☆
【あらすじ】主人公 上田唯士は、小学四年生の少年。同じクラスの三宅心愛が気になっており、彼女は高い問題意識を持ち環境問題に興味をもっていた。
要所要所に大人の視点が介入することで、本作のメッセージ的なところが見えてくるのかも
呉美保監督は、大林宣彦の事務所「PSC」に助監督見習いとして制作に関わり、3作目の短編映画『め』で映画祭で評価されています。2003年「ハルモニ」で監督デビューをし、2006年「酒井家のしあわせ」では、原作、脚本、監督を努めています。2014年「そこのみにて光輝く」では、第88回キネマ旬報ベスト・テン 1位を獲得し、以降、2020年「虹」で菅田将暉のミュージックビデオを制作するなど、幅広く活躍している監督です。
嶋田鉄太は、子役として活動をし、2022年「LOVE LIFE」で映画初出演をしています。以降テレビドラマと映画に出演しており、バラエティ番組など、幅広く活動をしています。
物語は、主人公の小学4年生の少年は、同じクラスの子が気になっており、彼女に近づきますが、彼女は環境問題を真剣に考えていて、それを行動に起こしていくことをしていたことで、大きな問題なっていくストーリーです。
序盤から、マンションのエレベータを出て、公園で唯士が友達とカナヘビを餌を探すことをします。
その中でも色々と知っている子がダンゴムシじゃなくワラジムシを探すように指示しており、いわゆる、小学校であるあるの風景が描かれていきます。
唯士は、心愛のことが気になっており、彼女の興味のあることに同じように興味を持ち、徐々に彼女の活動に協力をして、ともに行動していきます。
「ほかの人とおんなじことやってていいの?」
終盤に家族と学校との話し合いが行われますが、この各家族のそれぞれの主張と対話に見どころがあります。
「ちょっと本題にはいりませんか?」
子供の感覚と大人の感覚の違いもありますが、母子の関係としての立場と豪速球で意見を投げかけてくるところは、最近では意外とあるあるですが、正論で追い詰めるところに関しては、正論とはいえ、主張する当人の正論にも偏りがあるように思います。
保身をする側と、真実を話す側と、とにかくその場をなんとかやりくりしようというところが見え隠れしながら、会話がちぐはぐとしていくところは本作の見どころでもあります。
こともの目線と大人の目線と俯瞰した目線とで、巧妙なカット割りが本作のメッセージ性でもあり、このシーンの妙な息苦しさは、むしろ、一般的によくある話とも思えます。
「おかあさん」
「大丈夫ですから」
心愛の母親の存在はある程度、あるあるな感じもありますが、この存在が歪んでしまう影響を及ぼしているところもあります。
「そして、それを示してください」
会話がちぐはぐでもありますが、この空気感は会話が成立するしないではなく、むしろ、この複雑感のある状況では、こんなまとまり方になるのもわからないことはなく、むしろ自然でもあります。
この状況の空気を支配しているわけではないのですが、問題の影響感をどのように捉えるかというのは、それぞれの家庭で異なるところもあり、今回のトラブルをそれぞれがどのように捉えているのがこの作品の興味深いところです。
主人公は、唯士と思うのですが、唯士自体はふつうにこどもだということと、あまり深いことを考えきれていないところにリアリティを感じます。
むしろ感情移入ということではなく、10歳の子供での世界を大人の目線も含めて眺めている、そんな作品ですが、要所要所に大人の視点が介入することで、本作のメッセージ的なところが見えてくるのかもしれません。
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