【洋画】「ジョジョ・ラビット〔2020〕」を観ての感想・レビュー

【監督】
【出演】/タイカ・ワイティティ/
【個人的評価】★★★☆☆

【あらすじ】第二次世界大戦下のドイツが舞台。主人公ジョジョは空想上の友達アドルフの助けを受けながら、青少年集団で兵士になる訓練をしています。訓練中にウサギを殺せなかったことで、教官から「ジョジョラビット」というあだ名をつけられる。

ジョジョ・ラビット (字幕/吹替)

物語としても分かりやすい展開ですので、ストーリーを見失うことなく、楽しめる映画

・タイカ・ワイティティ監督は、コメディアンや俳優をしてきた後、2007年にロマンティック・コメディ映画『イーグル VS シャーク』で長編映画デビューをしています。2017年に『マイティ・ソー バトルロイヤル』で大抜擢され、今後の動向も注目されている監督です。

・本作では、ジョジョの空想上の友達アドルフを演じてもいます。

・ローマン・グリフィン・デイヴィスは、ロンドン生まれの子役で、父は撮影監督のベン・デイヴィス、母は脚本家・映画監督のカミーユ・グリフィン、祖父は撮影監督・カメラオペレーターのマイク・デイヴィスであり、双子の兄弟がいます。9歳からオーディションを受け、本作で映画デビューをしており、放送映画批評家協会賞やゴールデングローブ賞にノミネートされています。

・物語は、10歳の少年からみた第二次世界大戦のドイツ国内の人びとの姿を描いており、ユーモラスな展開ながらも、シリアスなエッセンスもあるストーリーです。

・序盤は、主人公ジョジョのドイツでの訓練風景が描かれ、この時代ならではのヒトラーを傾倒するような要素がみられます。

・なお、名前がジョジョではあり、日本人であれば、妙に違うジョジョを想像してしまいますが、まったくもって、妙な立ちポーズや、波紋をつかったりはしません。

・そのかわりに、妄想上のアドルフが登場します。幽波紋っポイですが、スタンドではありません。

・オープニングでは、の「抱きしめたい」がかかりながらの演出ですが、その記録映像の時代にはビートルズはおらず、この時点で、風刺とコメディを込めているところがわかります。

・その他にも、デヴィッド・ボウイやの曲が使用され、ポップな要素を込めています。

・映像も明るい映像であり、戦争というイメージとはちょっと異なる印象があります。

・それが、本作の愛すべきところで、10歳のジョジョからみた世界というところをうまく表現しています。

・その後登場してくるユダヤ人の少女エルサがポイントでもあり、ナチによるユダヤ人弾圧を描きつつも、この少女の存在で、重苦しさを和らげる展開となっています。

・戦争という事件をジョジョの少年としての視点から見ることで、無邪気な少年の目線と、現実におこっている戦争の凶悪さが対比されており、ありがちな戦争映画とは異なる見せ方をしています。

・中盤では、展開が多少シリアスにもなりますが、そのシリアス感と、ジョジョのキャラクターがうまく絡み合っていることで、単純な戦争映画とは異なる面を描いてくれています。

・そして、「くたばれヒトラー」のところはちょっとすごく、この部分は大いにコメディです。

・ポップな要素をうまく取り入れ、物語としても分かりやすい展開ですので、ストーリーを見失うことなく、楽しめる映画です。

ジョジョ・ラビット (字幕版)

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