作品紹介
【監督】月川翔
【出演】大泉洋/菅野美穂/福本莉子/
【個人的評価】★★★☆☆
【あらすじ】舞台は、1970年代。主人公 坪井宣政は、妻の陽子との間の娘 佳美がいたが、生まれつき心臓疾患を抱え、余命10年を宣告されてしまう。
サブスクで観る
よくよく思うと、実は、テレビの2時間ドラマで良いんじゃないか?と思ってしまいます
月川翔監督は、「となりの怪物くん」「センセイ君主」「響 HIBIKI」と2018年には多作だった監督。東京芸術大学大学院映像研究科の黒沢清・北野武ゼミ1期生でもあります。
大泉洋は、北海道出身で、学生時代に「TEAM NACS」を立ち上げ、その後北海道を中心に活躍、2004年に東京に進出し、親しみやすいキャラクターで、TVや映画で活躍する俳優です。
菅野美穂は、1992年、中学3年生の時に「桜っ子クラブさくら組」のオーディションに合格し、芸能界デビューしています。1993年「ツインズ教師」で女優デビューをし、1995年「大失恋。」で映画デビューをしています。2013年に堺雅人と結婚しています。
福本莉子は、2016年第8回「東宝シンデレラ」オーディションでグランプリを受賞しており、芸能界に入をしています。2018年『のみとり侍』で映画デビューをしており、2020年『思い、思われ、ふり、ふられ』で主演を努めています。今後の活躍が期待できる女優です。
原作は、清武英利の小説「アトムの心臓「ディア・ファミリー」23年間の記録」となります。
物語は、1970年代を舞台に、生まれつき心臓疾患を抱えた娘を助けるために、父親が、自ら人工心臓を作り、娘を救おうとするストーリーです。
序盤から救急車で病院に運ばれてくる女性が描かれます。心停止をしている患者ではありましたが、カテーテルでの治療により一命を取り留めるところでタイトルとなります。
本作は、カテーテルを自ら開発した町工場の経営者の実話ではあります。
IABPバルーンカテーテルというのは、いままでは海外製を使うことが多かったので、国内で新たに作る必要がないと言われていたものですが、日本人では大きすぎるサイズだったりと、様々な困難もあり、そう簡単には物事がうまく運びません。
「でも、あの人達にはタイムリミットがないの」
坪井は、医者の知識がまったくないながらも、娘を助けられる医療の研究を始めますが、現状でも30年かかることを10年で達成しようと動き始めます。
素人ながらも人工心臓を作ろうと努力を続けていきます。
自分の娘のために人工心臓を作りだそうとしていきますが、いろいろな問題に直面をしていきます。
主人公 坪井を演じるのは大泉洋ですが、ちょっと演技が過剰な点もあり、いまいち乗り切れないところがありますが、よくよく思うと、実は、テレビの2時間ドラマで良いんじゃないか?と思ってしまいます。
物語は実話ベースの作品でもあるのですが、ご都合主義的な展開に感じてしまう点もあり、感情移入して観たとしても、どうも、乗り切れないところもあります。
坪井自身がカテーテル研究に没頭するのもわかりますが、資金や生活を考えると、普通の人には理解しずらい感じもします。
とはいえ、普通に努力が結実していく展開でもあるので、深いところを考えずに、一つのことに打ち込んでいく姿を観ると良いです。