【監督】入江悠
【出演】岡田将生/川口春奈/渋川清彦/山田真歩/薬丸翔/真木よう子/緒形直人/
【個人的評価】★★★☆☆
【あらすじ】主人公 要は、夫との生活に嫌気が差し、兄 輝夫が暮らす韓国に訪れる。ある日、兄妹は、「聖地X」と呼ばれる場所に足を踏み入れる。
奇妙な作品を観たい人には良いかも
入江悠監督は、「SR サイタマノラッパー」「22年目の告白 私が殺人犯です」で近年評価を上げている監督です。
岡田将生は、中学2年のときに原宿でスカウトされ、一旦は断るも、のちに芸能事務所に所属し、デビューしています。その後、2007年「アヒルと鴨のコインロッカー」で映画デビューをし、着々とキャリアを重ねています。2014年には、蜷川幸雄演出による舞台にも出演し、幅広い活動をしています。
川口春奈は、2007年に第11回『ニコラ』のオーディションにおいてグランプリを獲得しモデルとして活躍、2009年10月にフジテレビ月9ドラマ『東京DOGS』で女優デビューをし、2011年に「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」で映画に初出演しています。
物語は、韓国に訪れた主人公が、兄妹とともに「聖地X」に訪れたことで、不思議な現象に苛まれてしまうストーリーです。
序盤より、韓国で暮らす兄のもとに、妹がやってくるところから始まります。
本作は全編韓国ロケとなっています。
とはいえ、場所は韓国ですが、登場人物のほとんどが日本人となるので、韓国語が出てくるところは少ないです。
原作は、「劇団イキウメ」の同名の舞台となっています。
本作は、ドッペルゲンガーを題材にもしており、なんとなくミステリー的な要素もあります。
「え、だって軽いじゃん」
本作の魅力あるキャラクターは真木よう子なのかもしれません。
なんとなく、ホラー要素のある雰囲気がありますが、真木よう子の飄々としたキャラクター性のおかげで、妙に作品の雰囲気がホラーだけでとどまらないようなところになっています。
むしろシュールなコメディ感があります。
「敵の力を利用するのは、ゲームのセオリーだ」
岡田将生が演じる輝夫がきっちりとコメディ要素を抑えているので、ただのコントにならないギリギリなところがあります。
ドッペルゲンガーをどのように解釈するかで、本作の感想が変わるのかと思いますが、気になるのは、韓国である必然性がちょっと感じにくいところではあります。
ホラーとコメディとミステリーとどの方向性で観ればよいのかが悩ましい作品ですが、奇妙な作品を観たい人には良いかもしれません。
あ、あと真木よう子が一番役柄的にオイシイなぁと思います。