作品紹介
【監督】中川龍太郎
【脚本】中川龍太郎
【出演】福地桃子/河瀨直美/寛一郎/朝倉あき/南沙良/三浦貴大/久保史緒里/中尾幸世
【あらすじ】主人公 未知は、東京で子どもの居場所づくりを支援するNPOで働く女性。母・可那子が倒れたという知らせを受け、久しぶりに奈良の実家へ戻る。そこで知らされたのは、母が進行性のがんを患い、治療を拒否しているという事実だった。長年にわたる親子の確執を抱えたまま、母の残された時間と向き合っていく。
公式サイト
メッセージ性がかなり強い作品になっているのかと
中川龍太郎監督は、高校在学中に詩集を出版、その後大学では映画製作を始め、2012年「Calling」でボストン国際映画祭の最優秀撮影賞受賞する。その後、『愛の小さな歴史』『走れ、絶望に追いつかれない速さで』など、世界的に評価される作品を送り出しています。
福地桃子は、 父親が哀川翔で、2014年「借王<シャッキング>〜華麗なる借金返済作戦〜」でテレビドラマ初出演をしています。2019年「あまのがわ」で映画初出演をし、以降テレビドラマや映画、舞台などで活躍している女優です。
物語は、東京でNPOで働く女性が母の病により、奈良の実家に戻るが、母の病の進行と母と娘の確執を抱えたまま向き合っていくストーリーです。
母と娘の人間関係を中心に描いていくストーリーで多少重みがある内容かと思います。
特に母親役を河瀨直美が演じていることもあり、気の強い感じがすでに重たい感じがします。
河瀨直美監督作品は非常に好きなのですが、監督本人の滲み出る鋭さは母娘の関係としても、強い圧を感じるような気がします。
母親に傷つけられた記憶を持つ娘と、娘を思うように愛せなかった母親のお互いに近い存在だからこそ、簡単には理解し合えない関係が描かれています。
母親との関係に悩む女性が、これから自分も母親になろうとしているという構図は、なかなか興味深いものがあります。自分が親から受け取ったものをどう受け止め、次の世代に何を伝えていくのか。単なる母娘の物語だけでなく、世代を超えた愛情や家族のあり方にも踏み込んだ作品になっているのではないでしょうか。
本作は『走れ、絶望に追いつかれない速さで』『四月の永い夢』に続く、喪失と再生をテーマにした3部作の最終章という位置付けになっています。
福地桃子と河瀨直美は、第38回東京国際映画祭のメインコンペティション部門でそろって最優秀女優賞を受賞しています。
中川龍太郎監督作品でありながら、河瀨直美の存在感の強さもあり、メッセージ性がかなり強い作品になっているのかと思います。
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