作品紹介
【監督】エドガー・ライト
【出演】グレン・パウエル/ジョシュ・ブローリン/コールマン・ドミンゴ/
【個人的評価】★★★☆☆
【あらすじ】舞台は近未来。主人公 ベン・リチャーズは、困窮した生活をしており、優勝者に多額の賞金が出る「ランニングマン」に参加をする。
原作を意識した新たな映画化として楽しめる内容
エドガー・ライト監督は、幼い頃から映画製作に興味をもち、20歳で「A Fistful of Fingers」を監督します。その後、コメディ番組等を手掛けるようになり、2004年『ショーン・オブ・ザ・デッド』でゾンビコメディ映画を発表しています。その後、クエンティン・タランティーノやロバート・ロドリゲスに見いだされ、フェイク・トレイラーの「Don’t」を監督しています。2017年「ベイビー・ドライバー」もヒットをし、俳優としても、「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」に出演したりと、多彩な才能の監督です。
グレン・パウエルは、2003年「スパイキッズ3-D:ゲームオーバー」で映画デビューをし、その後、2016年「ドリーム」で注目されます。「トップガン マーヴェリック」「恋するプリテンダー」と今後の活躍が期待できる俳優です。
物語は、近未来の世界で、優勝者に多額の賞金が支払われる「ランニングマン」というゲームに出場し、逃走していくストーリーです。
序盤から、工場で職を失った主人公が、貧しい生活から抜け出すために「ランニング・マン」への参加を決意するまでが描かれ、賞金を夢見る人々や娯楽番組に熱狂する社会の様子も描かれ、近未来でありながら現代社会とも重なる空気が感じられます。
世界観には少し独特な部分もあり、列車やホテルの予約は窓口で行うなど意外とアナログな反面、映像の送付にはドローンが使われるなど、新旧の技術が混在しています。この少しちぐはぐな未来像は、人によっては違和感を覚えるかもしれませんが、1980年代のSF作品らしい雰囲気を感じます。
ゲーム開始後は3人の逃走者が追われることになりますが、主人公は次々と危機を乗り越えながら逃走を続けます。途中で協力者とも出会いますが、複雑な設定や難解な伏線は少なく、テンポ良く最後まで楽しめる構成になっています。
派手なアクションだけでなく、巨大なテレビ番組が世論を動かし、人々が娯楽として暴力を消費する社会への皮肉も描かれており、単なるサバイバル映画では終わらないテーマ性もありますが、視聴者やテレビの作りの印象が「ザ・アメリカン」なところがあるので、ちょっと受け入れにくいところもあります。
なお、テレビ番組の賞金演出で使われる紙幣の肖像がアーノルド・シュワルツェネッガーになっており、旧作へのオマージュとしている遊び心です。
逃走をしてから色々な場所に移動をしますが、列車の予約やホテルの予約など意外と窓口を使わないといけないところは妙にアナログです。毎日10分間の映像を送らなければならないのですが、ポスト自体はドローンになっていることもあり、技術と世界観が妙にチグハグです。
3人の逃走者が降り、1人目は早々に見つかってしまいますが、ベンはものすごく無茶ではありますが、追い詰められつつも逃げ続けていきます。
「俺が起爆装置だ」
全体としては、原作を意識した新たな映画化として楽しめる内容で、1987年版『バトルランナー』とは雰囲気や展開も異なるため、ぜひ両作品を見比べながら楽しんでみるのもおすすめです。
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