【日本映画】「TOKYOタクシー(2025)」★★★★☆

作品紹介

【監督】山田洋次
【出演】倍賞千恵子/木村拓哉/蒼井優/迫田孝也/優香/中島瑠菜/神野三鈴/
【個人的評価】★★★★☆

【あらすじ】主人公 宇佐美浩二は、タクシー運転手の男性。ある日、85歳の高野すみれを東京柴又から神奈川の葉山にある高齢者施設まで送ることになる。

山田洋次監督らしい素直な内容かと

山田洋次監督は、助監督経験を経て、1961年『二階の他人』で映画デビューをしています。1968年テレビドラマでの「男はつらいよ」を制作し、ヒットしたことで、映画で『男はつらいよ』シリーズを開始します。同シリーズは、ひとりの俳優が演じた最も長い映画シリーズとしてギネス記録が認定されています。その他に「幸福の黄色いハンカチ 」「学校」「武士の一分 」「東京家族 」「小さいおうち 」「家族はつらいよ 」と精力的な活動をしており、90歳という高齢でも映画製作を続けている巨匠です。

倍賞千恵子は、1960年松竹歌劇団に入団し、1961年に松竹映画にスカウトされ「班女」で映画デビューをしています。1963年「下町の太陽」で山田洋次監督作品に出演し、その後、「男はつらいよ」シリーズで高い人気を得ています。非常に長いキャリアを持つベテラン女優です。

木村拓哉は、元SMAPでジャニーズ事務所のタレントですが、非常に高い人気を維持しており、ヒット作も数え切れないほどあります。

山田洋次監督の91作目の映画であり、2025年で94歳になる監督として、精力的な作品かと思います。

本作は、2022年のフランス映画「パリタクシー」が原作でもあり、内容をベースとした作品かと思います。

物語は、あるタクシー運転手が、高齢の女性を高齢者施設に送ることになるが、東京の見納めに訪れたい場所があり各地で観光をしながら、彼女の過去を聞いていくストーリーです。

序盤からタクシーで自宅に帰る宇佐美浩二が描かれ、個人タクシーとしてドライバーをして仕事をしていることがわかります。

叔父に頼まれ、すみれという老女をタクシーに乗せることになります。叔父は声しか出ませんが、明石家さんまが演じています。

娘が私立の高校の推薦入学ができることになりますが、その費用は入学金と授業料で100万円することもあり、姉に相談をしますが、姉を演じるのは、大竹しのぶで声のみの出演となります。

頼まれた老女を乗せて、柴又から神奈川県の葉山まで行くことになりますが、最初は冷たい印象の高野すみれでしたが、東京で見たい場所を巡って目的地まで行くことになります。

「年寄りにはたっぷりあるのよ、時間は」

運転をしながら、二人が会話をしていき、過去の回想と今の状況が描かれていき、すみれの過去の思い出が描かれていきます。

柴又から浅草、さらに上野に寄り、軽く食事をしてそこから千住に向かうことになります。目的地の方向とは逆の方向ですが、思い出を辿りながら移動をしていきます。

すみれは、夫を戦争で亡くしてしまい、一人息子と暮らしていましたが、再婚をして暮らしていても、旦那が息子に愛情を示さないことで、すみれが悩まされていきます。

「思い出なんて楽しいことばかりじゃないから、もういい」

東京には思い出の場所が数々あり、そこで過去を思い返しながらタクシーで東京の街を走っていきます。

「すみれさんの気が済むなら、どんな辛い話でもオレ聞きますから」

すみれは息子がDVを受けていたことを知り、夫に仕返しをしていた話をします。本作は、タクシーに乗り、葉山に転居していく前に、過去の思い出を振り返り、自分自身を見直していく展開となっています。

一般的にタクシーに乗車した際に運転手と話すか話さないかというところがありますが、個人的には他愛のない話をすることが多く、本作のすみれほどではないのですが、運転手と会話をするところは理解できます。

本作の構成としては元々

「今生きているからこの景色が見えるんです。」

なお、高速道路を使わずに葉山まで行く予定でしたがベイブリッジを通っているので、首都高速の湾岸線を途中から乗っていることになります。

横浜で夕食を二人で取り、そのあと元町へ行き、娘に頼まれていたニシキヤのシュークリームを買います。なお、実際にはニシキヤという店は元町にはなく、シュークリームも本作のためだけに用意されたものなので、実際には買えません。

「ここで終わりにしたくないの、今日という1日を」

老人ホームにたどり着き二人に別れが来ますが、80歳超えの老女と50歳前後のタクシードライバーの1日の小旅行には、何か言葉にできないような気持ちを残します。

「もちろんです。お金のことですから」

ちなみにシュークリームの食べ方としては蓋がある場合、蓋の部分でクリームをすくいながら食べるのが良いです。

結末までの展開は、ある程度予想がつく内容ですが、多少現実離れ感も感じつつ、山田洋次監督らしい素直な内容かと思います。

予告編

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