作品紹介
【監督】熊切和嘉
【出演】正源司陽子/渡辺莉奈/藤嶌果歩/石塚瑶季/小西夏菜実/竹内希来里/平尾帆夏/平岡海月/清水理央/宮地すみれ/山下葉留花/小坂菜緒/真飛聖/八嶋智人/
【個人的評価】★★★☆☆
【あらすじ】主人公 池園は、高校の修学旅行で東京の名所を巡るプランを立てて行動をする予定が、班のメンバーとはぐれてしまい、班の全員がバラバラの世界線に迷い込んでしまう。

日向坂46のメンバーを知らなくても、充分に楽しめる作品ですが
熊切和嘉監督は、1998年『鬼畜大宴会』を学校の卒業制作で作成し、「第20回ぴあフィルムフェスティバル」で準グランプリを獲得し、注目されます。2001年『空の穴』で商業映画監督デビューをし、以降映画やテレビで作品を発表しています。2014年「私の男」でモスクワ国際映画祭 最優秀作品賞を受賞しています。菊地凛子や加瀬亮の映画デビューは、いずれも熊切和嘉監督作品でもあります。
正源司陽子は、日向坂46のメンバーとして2022年に合格し、2024年11thシングル「君はハニーデュー」でセンターを務めています。2024年「ゼンブ・オブ・トーキョー」で映画初出演をしています。
本作は、日向坂46四期生の11人がメインキャストとして出演している映画です。日向坂46のうちの11人が出演しており、本作の企画には、11人の学生時代の思い出や東京への思いなどを参考にしながら、オリジナル脚本として制作された作品です。
物語は、主人公の高校生が、修学旅行で東京の名所をめぐろうとするも、班の全員とバラバラにはぐれてしまい、違う世界線に迷い込んでしまうストーリーです。
序盤から、桐井智紗の独白からはじまり、全部を欲しがることについて考えているシーンが描かれます。
一応、男子生徒も映るので、共学の高校だということはわかりますが、本作では、女子グループを中心に描かれるので、男子生徒はほぼ出てきません。
そのため、恋愛要素というよりも、それぞれが抱えている問題や悩みを描いているところでもあり、あとは、東京を楽しむ女学生を観る映画でもあります。
修学旅行の宿泊しているホテルは、BELMOND HOTELとなり、浅草橋にあるBELMOND HOTELになります。
「楽しむのはいいが、浮かれるんじゃないぞ」
先生が自由行動をする生徒に注意を促しますが、先生自体は後ほど関わってくるキャラクターでもあるので、伏線として観ておくのがよいです。
撮影した写真の背後に写っていたことで、ケータイの写真を消すように揉めたエピソードがありますが、さすがに距離的には誰だか判別できそうにないし、写っていることで何が問題なのかがいまいちわかりにくいぶつ切り感は本作のエピソードの並列演出にちょっと問題があるのかもしれません。
「最速で行きますから。」
ケータイの写真でトラブルを起こした女性の伏線が生きてきているようで、そうでもないところには、やはりもうちょっとエピソードごとの味が薄味なような気がします。
最終的に修学旅行のあとに、学校に戻った普通の日常に戻りますが、修学旅行での出来事が思い出となるところで、物語の着地点はしっかりしているとは思います。
日向坂46のメンバーを知らなくても、充分に楽しめる作品ですが、中盤くらいまでの物語のザッピングのつながりがわかりにくいところがあるので、ある程度中心となるキャラクターはしっかりとフォーカスしておけばよかったのにと思うところはあります。
予告編
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