【日本映画】「あんのこと(2024)」★★★☆☆【感想・レビュー】

作品紹介

【監督】
【出演】
【個人的評価】

【あらすじ】主人公 香川は、母親に暴力を受けて育ったことで、荒んだ生活をしていた。ある日、人情感ある刑事 多々羅と出会い、その友人のジャーナリスト 桐野とともに、杏は更生していく。

あんのこと

あんのこと

河合優実, 佐藤二朗, 稲垣吾郎, 河井青葉, 広岡由里子, 早見あかり
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河合優実の演技と入江悠監督のメッセージ性はしっかりと受け止めたいところ

入江悠監督は、「SR サイタマノラッパー」「22年目の告白 私が殺人犯です」で近年評価を上げている監督です。

河合優実は、2019年に芸能界デビューをし、『インハンド』でテレビドラマに初出演しています。その後、2019年「よどみなく、やまない」で映画初出演をし、2020年「透明の国」で初主演をしています。『サマーフィルムにのって』『由宇子の天秤』での演技で評価されており、2022年には8本と非常に多くの作品に出演しており今後の活躍が期待できる女優です。

佐藤二朗は、広告代理店で仕事をしながらも、劇団ユニット「ちからわざ」を旗揚げし、その後、劇団「自転車キンクリート」にも入団しています。1983年「アイコ十六歳」で映画デビューをし、テレビや映画などヒトクセある雰囲気のある俳優です。

稲垣吾郎は、元のメンバーであり、現在は「新しい地図」として活躍しています。映画やドラマに数多く出演しており、役者としての評価はされています。

物語は、親の暴力で荒んだ生活をしていた主人公が、刑事とジャーナリストに出会い、その生活から更生しようとしていくが、コロナ禍となり、それぞれがすれ違っていってしまうストーリーです。

序盤から、街を歩きさまよう杏が描かれ、その後、タイトルとなります。

杏自体は母親に暴力を受け荒んだ生活をしており、ドラッグに溺れた生活で21歳となり、東京の団地で足の不自由な祖母と暮らしている状況がわかります。

薬物依存ということで、逮捕され、そこで多々羅という刑事と出会います。

多々羅刑事は、警察の仕事の他に社会更生の施設にも協力しており、杏自体も徐々に更生していきます。ここまでが中盤までの展開であり、中盤以降、更生しつつある杏のところに幼い子どもを押し付けられてしまいます。

色々とモヤモヤするキャラクターが登場しており、更正をしている杏も一筋縄ではいかない状況に苛まされます。

とはいえ、この子ども 隼人と杏の暮らしとその関係を見ていくうちに、なにかによりどこをが生まれてくるところは、ちょっとした希望にも見えます。

多々羅の行動にはとある問題がありますが、そのことで、更正のきっかけが見え隠れしてしまうところは、本作の暗部なところでもあります。

結末は観てもらうしかないのですが、非常に重苦しい作品でもあり、気軽に観られる作品でもありません。

とはいえ、河合優実の演技と入江悠監督のメッセージ性はしっかりと受け止めたいところでもあります。

本作は2020年6月に掲載された新聞記事の内容から着想を得て、制作されています。

事実でもありますが、あくまで創作ではあるので、受け止め方次第ではありますが、制作において何度も書き直されたと言われている物語はやはり目を背けてはいけないのかもしれません。

予告編

あんのこと

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