作品紹介
【監督】デヴィッド・リーチ
【出演】ブラッド・ピット/ジョーイ・キング/アーロン・テイラー=ジョンソン/ブライアン・タイリー・ヘンリー/アンドリュー・小路/真田広之/マイケル・シャノン/サンドラ・ブロック/ベニート・A・マルティネス・オカシオ/ローガン・ラーマン/ザジー・ビーツ/マシ・オカ/福原かれん/
【個人的評価】★★★☆☆
【あらすじ】主人公 レディバグは世界一運の悪い殺し屋。引退をも考えていたが、かんたんな仕事ということで、東京発の超高速列車でブリーフケースを盗み、次の駅で降りるという依頼を受ける。
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「アトミック・ブロンド」が突然変異だった
デヴィッド・リーチ監督は、スタントマン出身の監督であり、ブラッド・ピットやジャン=クロード・ヴァン・ダムのスタントを行っています。2014年『ジョン・ウィック』で監督デビューをし、2017年『アトミック・ブロンド』を制作し、この2作で高い評価を得ています。その後、『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』などを手掛け、制作や監督と幅広く活躍している監督です。
ブラッド・ピットは、1987年『追いつめられて』で端役として映画デビューをし、後に『テルマ&ルイーズ』での出演で注目され、『リバー・ランズ・スルー・イット』で知名度を高めています。1995年『12モンキーズ』で、ゴールデングローブ賞助演男優賞を受賞し、アカデミー賞助演男優賞にも初めてノミネートされたことで、名実ともに人気のある役者です。
原作は、伊坂幸太郎の小説『マリアビートル』です。
物語は、主人公の殺し屋が超高速列車に乗り、そこでブリーフケースを盗み出すというかんたんな依頼を受けるが、他の殺し屋に狙われ、なかなか降りることができなくなってしまうストーリーです。
序盤からとある病院の病室で、子供が昏睡状態となっているところから始まります。
そこからタイトルバックとなり、東京の街のシーンに変わります。
東京駅が出てきますが、多分場所は新宿かと思います。
京都行きの新幹線のようなものに乗りますが、秋葉原あたりから発車しているところもあり、実際の日本の街と同じと考えないほうが良いです。
過去の話とザッピングの多用で物語が描かれますが、きっちりとわかりやすくなっているので、難解ではありません。
トランクケースを使ったアクションは、ちょっと良いです。
でも、秋葉原から品川、新横浜と移動をしていきますが、このあたりはまああまあ地理的関係性は間違っていないです。
新幹線らしき乗り物は、「ゆかり」となっており、「ひかり」や「のぞみ」ではありません。
列車の中での追いかけっこのような展開となっており、ある意味密室劇のような展開となっています。
キャラクターが多いように見えますが、すぐにキャラクターの関係性はすぐに分かります。
原作は伊坂幸太郎の小説でもあり、日本人以外の人々が出ていますが、ハリウッド映画としてアレンジされているので、あまり帰任しないほうがよいです。
要所要所、伏線がしっかりはられています。
中盤でだいたいの物語の筋がまとまりはじめます。
ただし、演出も雑味が出てきます。
真田広之が出てきてから、再度、物語の緊張感が維持できてきますが、それは物語の黒幕が見えてくるからでもあり、終盤の展開は観てもらうのが良いです。
きっちりとまとまっていますが、日本に住んでいる人からすれば、日本のイメージはどこか歪んで伝わっているような気もします。
終盤にとある曲が流れるのはちょっと意外でした。なお、この曲はもともとボニー・タイラー「Holding Out for a Hero」がオリジナルです。
多くの登場人物が出てくるので、複雑そうに見えますが、よくよく思えば、伊坂幸太郎の原作はこんな感じです。
なので、最後に出てくるとある飲み物もキッチリ伏線が繋がります。
アトミック・ブロンドと比較すると、かなりコント感があり、そのコント感があるので、広げた伏線の回収もある意味、さほど気にならないような感じもします。
デヴィッド・リーチ監督作品としては、「アトミック・ブロンド」が突然変異だったと考えると、本作の雑味感もあまり気にならないのかと思います。
予告編
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