【日本映画】「高野豆腐店の春(2023)」★★★☆☆

作品紹介

【監督】三原光尋
【出演】藤竜也/麻生久美子/中村久美/徳井優/山田雅人/日向丈/竹内都子/菅原大吉/桂やまと/黒河内りく/小林且弥/赤間麻里子/宮坂ひろし/
【個人的評価】★★★☆☆

【あらすじ】尾道にある高野豆腐店。高野辰雄とその娘 春は、日々豆腐を作り豆腐屋で過ごしていく

派手さはありませんが

三原光尋監督は、1990年「栄養成分表示」で映画監督デビューをし、その後、「真夏のビタミン」「絵里に首ったけ」「村の写真集」「しあわせのかおり」などを制作しています。

藤竜也は、1962年『望郷の海』で俳優デビューをし、その後、多数の作品に出演をし、1976年「愛のコリーダ」では、第1回報知映画賞主演男優賞を受賞しています。その後もコンスタントに作品に出演しており、2004年『村の写真集』では、第8回上海国際映画祭最優秀男優賞を受賞しています。

麻生久美子は、1995年『BAD GUY BEACH』で映画初出演をしています。その後、「カンゾー先生」で多数の映画賞を受賞しています。2006年「時効警察」でテレビドラマでのコメディを行い、人気となっています。時効警察の役柄の三日月しずかとして歌手デビューもしています。

物語は、広島県尾道にある高野豆腐店で日々豆腐を作っている父と娘の関係を描きながら、街の人々との関わりも描いたストーリーです。

序盤から、とある豆腐店で豆腐を作っている辰雄のところに娘の春がやってきて、豆腐作りを手伝います。

高野豆腐店は、広島県尾道にある設定で、昔ながらの製法にこだわった豆腐作りを続けています。

「そんな遊び半分で豆腐が作れるとおもっとんのか?」

辰雄は、言葉からも分かるように、頑固な職人肌の人物ですが、男手ひとつで育てた娘の春のことを心配しており、勝手に見合い相手を探してきては、その相手となかなか意気投合できず、毎回話がまとまりません。

そんな父娘の日常を描きながら、豆腐店に集まる常連客や商店街の人々など、尾道の穏やかな風景と人情味あふれる交流も丁寧に描かれていきます。

派手な出来事が起こる作品ではありませんが、昔ながらの町並みやゆったりとした時間の流れが心地よく、どこか懐かしい雰囲気があります。

父親の娘に対する思いと、娘の父親に対する思いが少しずつ明らかになっていくことで、親子の距離感や家族のあり方について考えさせられる作品になっています。後半では、辰雄がある計画を進めていたことが明らかになり、物語は意外な方向へと動いていきます。

全体として大きな盛り上がりがあるわけではありませんが、藤竜也と麻生久美子の自然体の演技が心地よく、尾道の風景とともに優しい余韻を残してくれる作品でした。

個人的には、豆腐作りを通して描かれる父娘の関係と、尾道の穏やかな空気感が魅力的な作品でした。派手さはありませんが、ゆっくりと流れる時間を楽しみながら観ることができる、心温まる一本です。

予告編

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