【日本映画】「転がるビー玉〔2020〕」を観ての感想・レビュー

【監督】
【出演】/今泉佑唯//日南響子/
【個人的評価】

【あらすじ】愛、瑞穂、恵梨香は、渋谷近辺で共同生活をしている若者。ミュージシャン、ファッション雑誌の編集、モデルとそれぞれ夢を持ち生活をしているが、ある日、再開発のため住んでいる場所が取り壊されることになる。

現実感の薄いキラキラしたような物語的な印象を残しながらも、しっかりとメッセージ性が込められた良作

宇賀那健一監督は、高校の頃から俳優活動をしており、監督としても活動をしています。初監督作品『発狂』で高い評価を得ており、2016年『黒い暴動?』にて世界初のガングロギャル映画で長編映画を初監督しています。

萩原みのりは、新体操の選手の夢がありましたが、スカウトされたことと、怪我のため、芸能界入りをしています。2012年にCMデビューをし、2013年『ルームメイト』で映画初出演をしています。テレビや映画と着実にキャリアを重ねている女優です。

吉川愛は、3歳の頃より吉田里琴としてCM等に出演していましたが、2016年に一度引退をし、その後、吉田里琴と知らずにスカウトをされ、2017年に再度俳優として活動を始めています。2018年「虹色デイズ」で映画初出演をしています。

今泉佑唯は、欅坂46の1期生としてオーディションに合格し、2018年欅坂46の7thシングル「アンビバレント」で卒業をし、その後、女優として活動をしています。2019年「劇場版 ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん」で映画初出演をしています。

物語は、3人の女性がそれぞれ夢を見て共同生活をしながらも、苦悩や現実感に振り回されながら、過ごしていくストーリーです。

渋谷といえば、若者が集まり日々さまざまな出来事が起こっていく街ですが、近年再開発が進み、止まることなく進化していっている街です。

そんな街でもありながら、ちょっと郊外に出ると普通に住宅街もある街で、渋谷という街に住むということに違和感を感じる人もいると思いますが、そこで暮らしている人もいます。

多くの店があり、そこで仕事をし、生活をする分には地方都市とさほど変わらないところはあります。

再開発という点では、東急百貨店の閉店などここ数年で大きく変わりながら、進化を遂げているところがあり、現代を舞台として描かれているので、その街のリアル感は伝わるのかと思います。

それぞれ3人の女性の生活が描かれ、ふんわりとした現実感とともに生活をしている様が描かれていきます。

「わたし。東京にいるっていうだけで満足しちゃってる」

そういうことを他の人からのセリフから出てきますが、こういう描かれ方がされることで、主人公3人に対してカタルシスが生まれてきます。

中盤でその生活にも終わりが見えてくるような退去以来が告知されます。

主人公3人以外の登場人物もいますが、あまり大人も出てこないところがあり、この点に現実感が薄いような印象も受けます。

さすがにマンションの部屋が解体されるとはいえ、花火はマズイなぁとは思いますが、まあ火事になってないし良いのかと。

題名の由来は、多分、観たままの通りだと思います。コレには中盤に出てきた欠けたビー玉との関係もあり、欠けてしまったビー玉が転がるのかというところが意味深な演出にもなっています。

この代弁するようなイメージがちょっと秀逸で、最後に出てくる新しい曲の歌詞にもこの意図が仕組まれています。

無軌道のように見えて、実はしっかりと将来を見据えた若者のリアル感のある作品でもありますが、リアルさだけでもなく、夢のようなところも残されているので、なおのこと、メッセージ的な要素が隠されているようなところもあります。

現実感の薄いキラキラしたような物語的な印象を残しながらも、しっかりとメッセージ性が込められた良作でもあります。

転がるビー玉

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