【ドラマ】「私立探偵濱マイク〔2002〕」を観ての感想・レビュー

【出演】永瀬正敏//市川実和子/松岡俊介/村上淳/阿部サダヲ/井川遥/松田美由紀//川村亜紀/小泉今日子

私立探偵 濱マイク (TVシリーズ) DVD-BOX

全話フィルム撮影だけあって、通常のTVドラマとは違った「異様なほどの」空気感

裏番組が「SMAP×SMAP」の時間帯なので、視聴率的にはかなり苦戦だったようで、平均視聴率は6.5%ではありました。

映画は「林海象監督」のみだったのですが、TVドラマ版では毎回(全12話+1話?)違う監督が作っていた。緒方明 前田良輔 萩生田宏治 行定勲 須永秀明 青山真治  石井聰亙 中島哲也 竹内スグル アレックス・コックス  (黒沢清?)と監督群は個性的な面々となっています。

映画からTVドラマになった作品で、昨今の「踊る大捜査線」「トリック」等とは逆パターンのドラマとも思えます。

前述の通り、揃えるのが大変だったであろうレギュラーメンバーであり、さらにゲストとなると、 UA 武田真治 岸田今日子 石橋蓮司 岸部一徳 窪塚洋介 hitomi  大塚寧々  片桐はいり 林家ペー 林家パー子 松方弘樹 浅野忠信 松村邦洋 モロ師岡  田口トモロヲ 金山一彦  東京スカパラダイスオーケストラ SION 濱田マリ  役所広司などなど、書ききれないほどの俳優が関与しています。

とりあえず役者うんぬんを言い出すときりがないのですが、第10話「1分間700円」の浅野忠信の存在感はとんでもなかったところはあります。あと、第3話「どこまでも遠くへ」の武田真治も奇抜でもあります。それと、予告のナレーターのYOUも終盤に向けて壊れていっている様が個人的にはツボ。

濱マイクのファッションも映画版よりも、より奇抜になっていますが、奇抜を通り抜けて格好良かった。

主題歌のEGO-WRAPPIN’「くちばしにチェリー」も映像にマッチしていてツボです。

映像に関しても、全話フィルム撮影だけという手法を取っており、通常のTVドラマとは違った「異様なほどの」空気感があります。

全12話のうちでは、第2話「歌姫」・第10話「1分間700円」が群を抜いて好きです。第2話「歌姫」は特に終わらせ方が強烈だった。第10話「1分間700円」は、とにかく浅野忠信が濱マイクの事務所に来るシーンの緊張感の高さがエグいです。

さらに、書き忘れていましたが、永瀬正敏のTVドラマ出演は『卒業(TBS系列)』以来でとなります。

TVドラマと映画との設定の違いがあり、情報屋は白タク星野から、パチンコ換金所のサキにかわってたりしています。

横浜日劇のもぎりも「比留間あさ:千石規子」から「比留間ひる:井川遥」に変わっており、設定としては祖母と孫の関係という小ネタもあります。

大人の事情で、「横浜日劇」の2Fの事務所から屋上へと変更されています。実際には「横浜日劇」の屋上では無く、別の建物の屋上となっています。

さらにTV放送時には放送されなかったシーンを追加したバージョン(完全版)はDVDでのみ観ることができます。

関東地方でのみ、12話に引き続き深夜2時に第13話「最後の男」(黒沢清監督)が放送されていたらしく、TV放送しかしていない幻の「第13話」はガセネタです。でも、かなり面白そうではあります。

ストーリーは、主人公(濱マイク)役の永瀬正敏が、「哀川翔」に変わっている。「依頼人」は役所広司。依頼人は女装おかまで、マイクの事務所に毎日のようにやって来てはむにゃむにゃと意味不明の言葉をつぶやき、哀川翔はまるで目に見えぬ運命に突き動かされるかのように自分が何をしてるかもよく判らぬまま時間の停まった町を右往左往する。妹の茜(中島美嘉)は、呼びかけても答えてくれぬ兄に絶望し、覚醒剤に溺れ、バスに乗って橋の向こうの町へと去っていく。1人また1人と町から人の姿が消えていき、白昼の黄金町はゴーストタウンのようになり、やがて時間が消失する。そうして、ラストシーンでついに哀川翔は見つけることになる──大岡川のゴミになかば埋もれて腐りかけている濱マイク=永瀬正敏の死体を。
という事らしい。

とりあえず、本当に放送されていたのであれば、第13話が観たい。とても観たいんだけど、ガセネタなんですねよね。

https://www.youtube.com/watch?v=TYhc1FYwbYw

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