【監督】スティーヴン・フリアーズ
【出演】ジュディ・デンチ/アリ・ファザル/マイケル・ガンボン/
【個人的評価】★★★☆☆
【あらすじ】1887年、主人公 アブドゥルは、ヴィクトリア女王の在位50周年記念式典で記念硬貨の贈呈役に選ばれる。それがきっかけで、英領インドからイギリスへとやってくる。王宮で孤独だったヴィクトリア女王は、アブドゥルに心を開く。
女王の威厳と王宮の格式とインド出身の男性の間で身分と地位の差をまざまざと見せつけらますが、女王自身がしっかりとひとりの人物として接し続けたことが本作の見どころ
・スティーヴン・フリアーズ監督は、1971年の「Gumshoe」で監督デビューをし、以降、「マイ・ビューティフル・ランドレッド」や「グリフターズ 詐欺師たち」「ハイロー・カントリー」
「ハイ・フィデリティ」など、様々な作品を制作しています。
・ジュディ・デンチは、演劇からTV、映画まで幅広い活躍をしているイギリス俳優です。
・本作で、ヴィクトリア女王を演じるのは、「Queen Victoria 至上の恋」に継いで2回目、女王役の多い人です。
・他には、「007 ゴールデンアイ」以降、Mを演じています。
・物語は、イギリス王室で孤独を感じていたビクトリア女王が、インド人と知り合うことになり、特別視をしない彼に対し心を開いていくストーリー。
・19世紀の物語なので、時代考証としての衣装や建物などはしっかりとできています。
・アブドゥルは、まさしくインド人ながらも、目上のものに取り入ることがうまかったために、イギリスに招かれますが、やはり心地よく思わない人はいます。
・このあたりは、インド自体がイギリスの植民地であったために、地位としては、植民地の人間だけに相当な格差があります。
・そのために、応急に植民地のものを招き入れることに反感を買ってしまいます。
・反面、アブドゥルの知識は、女王には魅力的に映り、インドでの最も高貴な言葉「ウルドゥ語」を教わることで、より信頼感を増していくことになります。
・この乖離が徐々に大きくなり、アブドゥルを阻害しようとする動きが強くなります。
・ヴィクトリア女王自体も、老いているところもあり、結果的には、女王亡き後に王宮からアブドゥルは追い出されてしまいます。
・女王の威厳と王宮の格式とインド出身の男性の間で身分と地位の差をまざまざと見せつけらますが、女王自身がしっかりとひとりの人物として接し続けたことが本作の見どころとなります。
・時代考証を考えると重々しい感じはありますが、たまにはこういう作品で、知らない時代の空気を感じ取るのも良いのかもしれません。
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