【監督】佐藤周
【出演】街山みほ/鈴木志遠/伊藤和哉/大久保雛/古藤真彦/川瀬陽太/大下翔生/中嶌駿介/福田優生/北上愛莉/
【個人的評価】★★★☆☆
【あらすじ】主人公 祐太と綾子は、人とのコミュニケーションが苦手な男女。偶然出会ったことで恋に落ちるが、7年間の出会いと別れが描かれる。
いまおかしんじらしい恋愛映画かと
佐藤周監督は、2016年『伝染る物語 KADOKAWA怪談実話』の一編でドラマ初演出をしています。その後、2017年『怪談新耳袋Gメン 復活編』で映画初監督をし、長編ホラー映画『シオリノインム』で話題になり、今後が期待できる監督です。
街山みほは、2019年グラビアデビューをし、2022年『ヘタな二人の恋の話』で映画初主演をしています。2023年にグラビア活動を卒業しています。
鈴木志遠は、2019年第12回FINEBOYS専属モデルオーディションでグランプリを受賞し、芸能界デビューをしています。2022年「ヘタな二人の恋の話」で主演をし、テレビや映画、モデルなどで活躍している俳優です。
本作の脚本は、映画監督でもある「いまおかしんじ」が行っており、脚本に徹しています。
物語は、人付き合いの苦手な男女が偶然出会い、恋に落ち、7年間の末に別れてしまうストーリーです。
序盤より、公園で祐太が会話をしているところから始まり、振られてしまいます。同じく、綾子も男と喧嘩をしてしまいます。
その後、同じ公園で振られてしまった2人が、同じく路上で酒を飲み、露頭に迷っている中で2人が出会います。とはいえ、綾子の酒の飲み方はさすがにカッコ悪い飲み方だなぁとは思います。
そこから、綾子を慰め、とりあえず祐太の家に泊めますが、そこで当然男女の関係に流れていきます。
「いいんです、もうめんどくさいんで」
祐太も綾子も不器用なのはこの流れを見てもわかるところで要は自分勝手感を感じます。
そこから夜が明けて、改めてお互いの名前を知ることになりますが、ここから2人の関係が始まっていきます。
とはいえ、綾子も祐太も公園で振られた相手のことを未だに引きずり、アプローチをしますが結局玉砕するところとなります。見ているとこの2人はなんとなく欠陥のあるところではあり、身勝手な自分本意なところとなります。
「この部屋冷蔵庫ないの?」
ということで、捨ててある冷蔵庫を拾い、祐太の家に置きますが、ここから徐々に二人の関係が縮まっていきます。
なお、日活ロマンポルノというわけではないのですが、そこそこそういう描写があります。
2人は、祐太の部屋で同棲をしていきますが、祐太は、仕事でのパワハラ、綾子も生活の不満でいざこざが起こったりとなかなかうまくいかないところも出てきます。
「自分さえ楽できたらいいんでしょ」
仕事に行き詰まりながらも2人はともに暮らしつつ、とはいえどこか壊れている感もあり、精神的に追い詰められてしまうところがでてきます。
そのこともあり、綾子と祐太のすれ違いも出てくるところで、2人の恋愛の行き詰まりとなっていきます。
細かい説明はありませんが、描写を見ていくと流れはわかるところでもあります。とはいえ、メンヘラの女性とゆとり感のある男性が、人生につまづきながら、ちょっとづつ変わっていく内容でもあり、いまおかしんじらしい恋愛映画かと思います。