作品紹介
【監督】アレックス・ガーランド
【出演】ジェシー・バックリー/ロリー・キニア/パーパ・エッシードゥ/ガイル・ランキン/サラ・トゥーミィ/
【個人的評価】★★★★☆
【あらすじ】主人公 ハーパーは、夫 ジェームズの歯を目撃してしまいます。その心の傷を癒やすために田舎町のカントリー・ハウスで療養するが、そこで、同じ顔の男たちが多数現れる現象に遭遇する。
サブスクで観る
若干説明不足な感じもしますが、観たままのことで良いのかと
アレックス・ガーランド監督は、2000年「ザ・ビーチ」で原作を手掛け、その後、ダニー・ボイル監督作品の脚本を手掛けています。2015年「エクス・マキナ」で監督デビューをし、アカデミー脚本賞にノミネートもされています。シナリオが独特な監督です。
ジェシー・バックリーは、2016年「戦争と平和」のTVシリーズで注目され、評価されています。2017年「Beast」で映画デビューをし、2021年『ロスト・ドーター』では数々の賞にノミネートされ、評価が高い女優です。
物語は、夫の死を目撃した主人公が、その事件から心を癒やすために、田舎のカントリー・ハウスで療養をするが、そこで、同じ顔の多数の男に遭遇をし、奇妙な体験をしていくストーリーです。
序盤から雨のふる街の一室にいる女性からイメージ的な映像で主題歌とともにオープニングとなります。なお、落ちていく男と鼻血が出ているのはなにかの伏線と思われますが、その時点では説明されません。
断片的に、それが夫の死ということがわかるのですが、説明不足だった序盤をパズルのピースを埋めていくように描かれていきます。
郊外のカントリーハウスに宿泊をしますが、主人公はマーロウ婦人ではありますが、現在は離婚して独り身ということがわかります。
ハーパーはそのカントリー・ハウスの周辺を散歩しますが、得体のしれない何かがいるようなそんな雰囲気を感じ始めます。
アレックス・ガーランド監督作品では特徴のあるどこか美しい世界を描きつつも、怖さのある映像美が良く、森の緑の雰囲気は「エクス・マキナ」で観られたような雰囲気があります。むしろ、アレックス・ガーランド監督の色彩感覚は観ていてとても気持ちが良いです。
中盤で異質感が暴走し始めます。
りんごの樹の下に立つ警官、木から落ちるりんご、突然切れてしまうFacetime、よくわからない人が家に侵入しようとしてくるなど、異常な感じが満載となります。
カントリー・ハウスの管理人もフラグをバンバンたてますが、予測を立てづらいところもあり、この先がどうなっていくのかわかりません。というか、中盤以降の展開は観てもらうのをおすすめします。
主人公視点の展開となるので、わかりやすさもあり、イメージ的な映像がありますが、難解さはすくないです。
「ジェームズ、私に何を求めているの?」
終盤は、若干説明不足な感じもしますが、観たままのことで良いのかと思います。
ホラー要素のある作品でもあり、異質なストーリーですが、わかるようでわからないような絶妙な描き方で、終盤まで一気に観られる作品です。
予告編
【Amazon.co.jp限定】MEN 同じ顔の男たち (缶バッジ付) [DVD]