【アニメ】「ぼくらの7日間戦争〔2019〕」を観ての感想・レビュー

【監督】村野佑太
【原作】
【声の出演】/小市眞琴/
【個人的評価】

【あらすじ】主人公 鈴原守は、ひとりで本を読むことが好きな性格で、幼なじみの千代野綾に片思いをしている高校生。綾が親の都合で東京に引っ越すこととなり、間近に迫る17歳の誕生日をこの町で過ごしたいという綾の希望を叶えるため、古い工場で家出をして、誕生日までの7日間を過ごす。

劇場版アニメ ぼくらの7日間戦争 (MFC)

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ホーム・アローンのように徹底してエンタメな作品でも良かったような・・・

・村野佑太監督は、2015年にテレビアニメ「ブレイブビーツ」で監督デビューをし、映画監督としては、本作が初監督作品となります。

・北村匠海は、もともと、ダンスロックバンドDISH//で活動をしていましたが、役者としての活動も増やしてきてしています。

・芳根京子は、2013年『ラスト シンデレラ』で女優デビューをし、2014年「物置のピアノ」で映画初出演にして初主演しています。

・原作は、宗田理の作品であり、「ぼくらのシリーズ」として描かれた作品になっています。1985年4月に刊行された「ぼくらの七日間戦争」が最初で、中学生編・高校生編・青年編・教師編など、多くの作品があり、総計で2000万部を超えるヒットシリーズとなっています。

・キャッチコピーは「ここが、スタートラインだった―」「自分らしく生きると決めた。」

・原作から30年後の世界の2020年となっており、「七日間戦争」の表記を「7日間戦争」としていることで、区別しています。

・物語は、2020年、北海道を舞台に幼馴染の同級生が転校してしまうことがきっかけで「一緒に逃げる」ことを提案し、高校生6人が、古い工場でキャンプをするように一週間を過ごすが、そこにはもうひとり謎の人がおり、そこで思いもよらない7日間が始まるストーリーです。

・もともとは、原作は、中学校の厳しい校則に疑問を持った11人の中学生が、廃工場に立てこもり、大人たちの締め付けと対立する、ある種、「反抗期あるある」的な物語です。

・その30年後の世界での物語となっており、当然時代も周りの環境も、かなり変化があります。

・アニメ作品ということもあり、とっつきやすい絵柄ではありますが、最近の風潮な絵柄でもあり、なんとなく食傷気味な印象もあります。

・そもそものきっかけが、「学校の規則に縛られたくない」と「転校してしまうけど、できればこの地でしばらく過ごしたい」という点で、どうも意思の決定にはモヤッとしたところがあります。

・そのため、モラトリアム的な印象もありますが、ジュブナイル的な物語でもあるので、きっかけはこんなところなのかもしれません。

・いちいちセリフが、不自然なところがあり、普通はこういう物言いはしないよなぁとは思うのです。

・中盤以降、インターネットの絡みがありますが、あまり観ていて心地のよいところではありません。

・本作に限った話ではなく、一般的なところになるので、本作の魅力とはちょっと離れた要素にもなります。

・社会的問題やインターネット、SNSなどの要素を盛り込んでの展開となっていますが、どうも、「頭でっかち」なところも多い印象もあり、SNSやインターネットのネガティブなところには非常にうんざりします。

・結果的にそれらの問題提起はあるものの、解決策という提示がないのであれば、社会的問題を作品に取り入れるのは、本作に関わらず、あまり良い印象を持たないです。

・エンディング曲は、Sano ibuki「決戦前夜」となっていますが、その前にTM NETWORK『SEVEN DAYS WAR』のインストロメンタルはながれます。

・1980年代の小説でもあり、現在で考えれば、ライトノベルの印象も多少ある作品でもありますが、本作が訴えたいことの論点が多少ずれている印象もあります。

・決してわかりにくい作品ではないのですが、様々な要素を取り入れて制作したためか、爽快感の薄い作品ではあります。サラッと観るにはよいのかもしれません。

・ホーム・アローンのように徹底してエンタメな作品でも良かったように思います。

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