作品紹介
【監督】デヴィッド・フランケル
【出演】メリル・ストリープ/アン・ハサウェイ/エミリー・ブラント/スタンリー・トゥッチ/
【個人的評価】★★★★☆
【あらすじ】主人公 アンドレアは、ニューヨークの一流ファッション誌「ランウェイ」のカリスマ編集長 ミランダのもとでで働いた後、報道記者として活躍していたが、特集エディターとして、再び「ランウェイ」の編集部に戻る。
前作ありきの作品ということでもあり、「プラダを着た悪魔」のリプライズな作品とも
デヴィッド・フランケル監督は、テレビ作品を制作し、2001年『バンド・オブ・ブラザース』で第54回プライムタイム・エミー賞監督賞を受賞し、1994年「マイアミ・ラプソディー」で長編映画監督デビューをしています。2006年「プラダを着た悪魔」で高い評価を得ています。
メリル・ストリープは、1977年「ジュリア」で映画デビューをし、1978年「ディア・ハンター」でアカデミー助演女優賞ノミネート、1979年「クレイマー、クレイマー」でアカデミー助演女優賞受賞を受賞しています。1982年「ソフィーの選択」でアカデミー主演女優賞受賞し、2011年『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』でもアカデミー主演女優賞受賞を受賞しています。主演・助演の両方を受賞した女優は7名しかおらず、非常に演技の優れた女優です。
アン・ハサウェイは、ニューヨーク ブルックリン生まれで、1999年にTVドラマでデビューしています。2001年「プリティプリンセス」で 映画主演を務め、のちに多数の作品に出演し活躍している女優です。2012年のミュージカル 映画「レ・ミゼラブル」で、大幅な減量に加えて髪を短く切り落とした渾身の役作りと見事な歌唱力でアカデミー助演女優賞を受賞しています。2012年に俳優のアダム・シュルマンと結婚しています。
2006年に公開された「プラダを着た悪魔」の続編となっており、20年ぶりの作品となります。制作スタッフやキャストも20年前とほぼ同じとなっており、20年ぶりとはいえ、さほど違和感がないところはすごいです。
原作は、アメリカの小説家ローレン・ワイズバーガーの著作となりますが、2013年「Revenge Wears Prada」、2018年「When Life Gives You Lululemons」が続編として発表されています。
もともと、2013年「Revenge Wears Prada」のときの続編では、メリル・ストリープとアン・ハサウェイはどちらも乗り気ではなかったこともありましたが、20世紀フォックスの親会社のウォルト・ディズニー・スタジオが2024年に続編の企画をし、今回の続編となっているようです。
原題は、「 The Devil Wears Prada 2」となっており、非常にストレートに「2」と名付けた続編となっていますが、ウォルト・ディズニー・スタジオ思惑やタイトルの命名等を考えると多少不安要素を感じます。
物語は、かつて一流ファッション誌「ランウェイ」のカリスマ編集長の下で仕事をしていた主人公が、再び、編集部に戻り「ランウェイ」存続に関わる出来事に遭遇していくストーリーです。
序盤から20年前の前作と同じように、アンドレアが歯磨きをして朝の身支度をしているシーンから始まり、仕事に行きますが、前作では、アンドレア以外の様々な女性が出勤するところが描かれます。
前作では朝食を食べながら出社していたのですが、本作も同様に、朝食を頬張りながら仕事に向かうところになっています。
本作のタイトルは「プラダを着た悪魔2」となっていますが、本作では、前作と比べて、悪魔感はあまり感じません。「プラダを着た悪魔」は、むしろミランダのキャラクター性が強烈でもあり、アンドレアは業界のことをまったくわからないインターン上がりということで感情移入がしやすかったのですが、今回ははじめから業界についての知識があるので、前作を観てから本作を鑑賞したほうが良いです。
主な登場人物は、アンドレア、ミランダ、エミリー、ナイジェルが中心となり、前作のキャラクターと同様でもありますが、20年前の作品を同じようなキャストとスタッフでまとめられているのはある意味驚異的です。
前作では、アンドレアには「ゴースト ニューヨークの幻」の強盗に似たような彼氏がいましたが、今回は特に恋愛要素を省いて描かれており、仕事に邁進する40代女性と70代の女性が活躍しているところに多少違和感は感じます。
そう、本作は、当初からアンドレアとミランダは業界人としての立ち位置であり、映画を観ている側の普通の人からすれば、充分にセレブリティな業界人という点に、入り込みにくいところはあります。
前作ありきの作品ということでもあり、「プラダを着た悪魔」のリプライズな作品とも言えます。なので訴えることがさほどなく、フワッとした展開担っているところでもあります。
ナイジェルのウィンクは非常に好感の持てるところでもあり、男性ながらもナイジェルだからこそ成立するところでもあります。
結局、本作のストーリーを俯瞰して見ると、特に何をやっているのかわからない話ですが、前作も同様に特に物語としての魅力は、ミランダの横暴さとアンドレアの健気で負けず嫌いなところなのかもしれません。
絶妙なバランスで成立していた前作と比較して、本作は、前作の良さを再確認する作品にも見え、映画などの続編作品を制作することの難しさが非常にわかります。
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