【日本映画】「逃げきれた夢(2023)」を観ての感想・レビュー

【監督】
【出演】
【個人的評価】

【あらすじ】主人公 末永周平は、定時制高校の教頭を勤める教師。ある日、定食屋で支払いをせずに立ち去ってしまったことで、記憶の薄れている症状が起こる。そのことがきっかけで自分自身の人間関係を見つめ直し始める。

なにかきっかけを持って、次に進むということを考えている人には刺さってくる内容

二ノ宮隆太郎監督は、2012年「魅力の人間」で長編映画を制作し、評価されています。2017年「枝葉のこと」で第70回ロカルノ国際映画祭の新進監督コンペティション部門に出品され、劇場映画デビューをしています。2023年「逃げきれた夢」で商業映画監督としてデビューしています。

光石研は、16歳のときに『博多っ子純情』オーディションで主役に抜擢されます。その前日に喧嘩をしたことで、眉を2針縫っていたことで、注目されたとも言われています。1998年『シン・レッド・ライン』でハリウッドデビュー、2011年『あぜ道のダンディ』で33年ぶりの主演、2019年『デザイナー 渋井直人の休日』で初のドラマ主演をしており、バイプレイヤーとして非常に多くの作品二出演している個性派俳優です。

吉本実憂は、2012年第13回全日本国民的美少女コンテストにてグランプリを受賞し芸能界入りをしています。その後、「次世代ユニットX21」のリーダーとして活躍し、2014年『獣医さん、事件ですよ』でテレビドラマデビューもしています。

物語は、主人公の定時制高校の教頭が、とあることがきっかけで記憶が薄れていく症状に見舞われ、徐々にみずからの周辺の関係を見直していくストーリーです。

序盤から、老人ホームの父親に会いに行く周平が描かれ、周平自体は家庭内ではなんとなく、ギクシャクした関係にいるようなところが描かれます。娘とコミュニケーションを取ろうとしますが、話が噛み合わないところもあり、ウザいところもあります。

教え子の働いている店で食事をしますが、つい無銭飲食をしてしまいます。そのことで、年齢によるちょっとした病気になっていることを告白します。本作の主人公の抱えている問題であり、そのことから、定時制の学校の教師をしていながらも、人との関係性に疑問を持ち始めます。

定時制高校で教頭という立場で仕事をしていますが、徐々に記憶が曖昧になってしまう認知症の気配があり、そのことで学校をやめていきます。

本作は、主人公 周平が仕事を辞めたあとに、何をして生きていくのかを模索していくところではありますが、特に何をするわけでもなく、やるべきことを探していくところにもなります。とはいえ、特にその解決の糸口は見いだせないままというところには、本作の妙な不完全燃焼さがあります。

教え子の平賀と散歩にでかけますが、シロヤ 北九州黒崎店が登場しています。本作の舞台は、北九州市ということになります。

終盤、教え子の平賀と喫茶店で話をします、演出自体は淡々としていますが、会話の内容でグイグイ引き込んで来るところがあります。

「まあ、後悔せんことをやっていくだけよ」

「逃げきれた夢」という題名から本作の内容と比較しても、いまいち意図が掴みくいのですが、本作に明確な答えはあると思いますが、どちらかといえば、見た人に委ねるところはあります。

淡々としたところはありますが、登場人物はさほど多くはないので、難解さというよりも、なにかきっかけを持って、次に進むということを考えている人には刺さってくる内容ではあります。

逃げきれた夢

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