【監督】三池崇史
【出演】亀梨和也/菜々緒/吉岡里帆/柚希礼音/みのすけ/堀部圭亮/渋川清彦/染谷将太/中村獅童/
【あらすじ】主人公 二宮彰は、「怪物の木こり」という絵本に出てくる怪物を模倣した連続殺人事件の犯人の標的として狙われる。二宮は、犯人に狙われるが、二宮自身は犯人以上に冷血非情なサイコパスだった。
三池映画ファンなら、満足できる内容かと
三池崇史監督は、今村昌平の私塾で映画を学ぶが、大師匠の大庭秀雄が最初の授業で書いた「脚本とは芸術である」を聞き挫折し、アルバイトに明け暮れるが、先輩から頼まれて助監督を務めるようになり、今村昌平、恩地日出夫、野田幸男、西村潔、井上梅次、舛田利雄、村川透らの現場に就いた後、1991年『突風!ミニパト隊』で監督デビューをしています。ジャンルが幅広く、短期間で多作であり、それでもなお、独特のスタイルがあったために、クエンティン・タランティーノを始めとした海外の監督に評価され、ジャンルを問わず「仕事は来たもん順で受ける」「映像化可能であれば、まず何でもやってみる」という作家性のある監督です。
亀梨和也は、中学1年生のときにジャニーズ事務所に入所し、1999年『3年B組金八先生 第5シリーズ』で俳優デビューします。2001年にKAT-TUNのメンバーとしてデビューしています。2005年『野ブタ。をプロデュース』に出演し、期間限定ユニット・修二と彰としても活躍しています。2006年にKAT-TUNとして「Real Face」でCDデビューをしています。ソロとしても活動をしており、多彩な才能を発揮しています。
菜々緒は、蛯原友里に憧れてモデルを目指し、オーディションを受けますが、落選してしまいます。2009年にレースクィーンの仕事を始め、ラウンドガールなどもしています。2011年『ウレロ未確認少女』で女優デビューをし、2012年『主に泣いてます』でドラマ初主演をしています。2014年『白ゆき姫殺人事件』で映画初出演をし、以降、時代劇にも出演するような多彩で幅広い芸風の女優です。
物語は、主人公の弁護士は、冷徹非情なサイコパスな人物ではありながら、連続殺人犯の犯人に狙われるようになる。サイコパスと連続殺人犯が対峙していく中、様々なサイコパスな人物が登場し、事態が混迷していくストーリーです。
三池崇史監督の作品でもあり、なんというか三池ワールドな要素のあるのが予告編からわかります。なもんで、グロいところが強めな気がします。
原作は、倉井眉介の2019年に発表した同名の小説で、2018年の第17回『このミステリーがすごい!』大賞大賞を受賞しています。
三池崇史監督の作品でグロい感じの印象がありますが、意外にもPG12指定で留められているので、ある程度は控えめに作られているのかもしれません。
三池崇史監督の傑作「DEAD OR ALIVE」までの破滅的なところはないと思いますが、三池映画ファンなら、満足できる内容かと思います。
サイコパスがテーマな作品でもあり、サイコパス監修に中野信子という脳科学者の監修がついています。