【洋画】「リコリス・ピザ〔2022〕」★★★★☆【感想・レビュー】

作品紹介

【監督】
【出演】

【個人的評価】

【あらすじ】1973年のロサンゼルスが舞台。高校生のゲイリー・ヴァレンタインは、10歳年上の女性 アラナに出会い、恋に落ちていく。

音楽の使い方がよいので、シーンごとに使われる曲が本作の良さをさらに押し上げています

ポール・トーマス・アンダーソン監督は、1992年『シガレッツ&コーヒー』という短編でサンダンス映画祭で注目され、その後、1996年『ハードエイト』で長編監督映画デビューをしています。1997年『ブギーナイツ』では、アカデミー脚本賞にもノミネートされ、話題となり、1999年「マグノリア」では第50回ベルリン国際映画祭で金熊賞を受賞しています。その後、『パンチドランク・ラブ』でカンヌ国際映画祭 監督賞、『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』でベルリン国際映画祭監督賞、『ザ・マスター』で第69回ヴェネツィア国際映画祭で監督賞を受賞し、わずか6作で世界三大映画祭すべてで監督賞を受賞しています。監督と脚本も手掛け、非常に評価の高い作品を作り上げている監督です。

アラナ・ハイムは、アメリカのロックバンド「ハイム」のヴォーカルでもあり、ハイム三姉妹がメンバーのバンドです。2022年「リコリス・ピザ」で映画デビューをしています。

クーパー・ホフマンは、名優フィリップ・シーモア・ホフマンを父にもち、映画製作に興味をいだいていたが、2022年「リコリス・ピザ」で映画デビューを果たしています。

題名の「リコリス・ピザ」は、1970年年頃からカリフォルニア州南部で店舗を展開していたレコードチェーン店の名前です。

物語は、高校生のゲイリーが10歳年上の女性アラナと出会い、恋に落ちていくストーリーです。

序盤から、アラナがゲイリーと出会い、ゲイリーがアラナを口説くシーンから始まります。長回しの撮影ともなっており、この世界観がわかりやすいように演出されています。

当然、アラナは軽くあしらっていきますが、それだけではとどまらないなにかを感じます。

結局、アラナは待ち合わせのバーにやってきてゲイリーとデートをします。

妙に感じるのは、なぜゲイリーがアラナに惹かれたのかですが、そこは明確ではないです。

アラナとゲイリーは10歳の年齢違いもあり、アラナはゲイリーを子供扱いしますが、そこに諦めるようなゲイリーではないところにメンタルの強さを感じます。こういう行動力の強さは、多くの人が感情移入しづらい気もしますが、アメリカ青春映画ではあるあるです。

飛行機の移動中のイヤフォンに違和感を感じますが、時代設定が1973年なんです。ケータイもインターネットもない時代です。

電話をするシーンがあり、このときのアラナの電話を取るときの顔はとても良い感じですが、無言の電話となるところの意味合いがちょっとすぐに理解できないところがあり、これは、ゲイリーの嫉妬心でもあり、当然、電話を掛けた相手がランスという別の男を名乗っているので、そういう解釈ができます。

とはいえ、ランス自体の宗教問題もあり、アラナの恋人には適さないところもあります。

割礼というところも、日本ではあまり理解しづらいところはありますが、アメリカでは結構気にするところなのかと思います。

その後、ゲイリーはウォーターベッドの販売会場でセールスを行っている際に、突然警察に捕まります。

人違いではありますが、無実を証明しようとするアラナと、偶然釈放されたことで、2人は抱き合えます。

特に何も悪いことをしていないゲイリーではあったので、2人は自由に街を走ることはできるわけです。

2人の関係性が克明の表現されるわけではないですが、時代の流れと、仕事や生活を通じて2人の関係が徐々に近づいているのは感じられます。

しかし、女優の道を進もうとするアラナとゲイリーの間に不和もあり、恋愛要素だけにとどまらないところはあります。

シーンごとのぶつ切れ感があり、ちょっと理解が難しくなるところがありますが、これは、ポール・トーマス・アンダーソ的な映画手法なので、これがわからなければ、ポール・トーマス・アンダーソン映画は基本的に楽しめないとは思います。

物語がどんどんと流れていく感じもあり、本筋の展開を見失いがちになりますが、本作は、アラナとゲイリーのラブストーリーです。

いくつか良いシーンがありますが、バイクのスタントのシーンでの疾走するゲイリーは良いです。なぜ疾走するのかは観てもらうのが良いです。

アラナのドライビング技術はすごいです。

観ているうちに気がついたのが、アラナはに似ているなぁと思ったところです。

ポール・トーマス・アンダーソン映画は音楽の使い方がよいので、シーンごとに使われる曲が本作の良さをさらに押し上げています。

終盤は、予定調和的に流れていきますが、いずれも、疾走していくことが本作の一つのイメージでもあり、その疾走感を感じられれば良いかと思います。

予告編

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