【監督】スティーヴン・スピルバーグ
【出演】アンセル・エルゴート/レイチェル・ゼグラー/
【個人的評価】★★★☆☆
【あらすじ】舞台は、1950年頃のニューヨーク。マンハッタンのウエストサイドは多くの移民者が折、そこで、ポーランド系移民の「ジェッツ」とプエルトリコ系移民の「シャークス」が争っていた。
1961年版と2021年版のどちらも鑑賞しておくことをおすすめしたいです
・スティーブン・スピルバーグ監督は、「激突」で映画監督デビューをして以来、エンタテイメントとドラマと幅広い作風で映画を制作しています。特にエンタテイメント性の高い作品を作ることが得意で、インディジョーンズやジョーズ等娯楽作品の完成度の高さには、匹敵する監督は居ないようにも思えます。
・アンセル・エルゴートは、9歳の頃にバレエ学校で試演をし、演技クラスで演劇を学んでいます。その後、2013年「キャリー」で映画デビューをし、2017年「ベイビー・ドライバー」では主演を演じています。
・第94回アカデミー賞では作品、監督賞ほか計7部門にノミネートされています。
・アリアナ・デボーズが、第94回アカデミー賞助演女優賞を受賞しています。
・物語は、1950年代のニューヨークのマンハッタンウエストサイドを舞台に、移民系グループの対立から巻き起こるトラブルを描いたストーリーです。
・本作は、シェイクスピアの戯曲『ロミオとジュリエット』をモチーフとしたミュージカル映画です。
・スピルバーグ監督が本作を手掛けた理由は、子供のときから馴染みのある音楽だったからだそうです。
・本作を観る前に考えるところは、1961年「ウエスト・サイド・ストーリー」を鑑賞するかどうかではありますが、アカデミー作品賞を受賞している名作でもあり、観ておくのは良いと思います。
・すでに、1961年「ウエスト・サイド・ストーリー」を鑑賞した上での感想とはなりますが、もともと、かなり昔に1961年版は鑑賞しています。
・先に書いておくと、1961年版は、映画の作り方としてプロモーションビデオのようなミュージカル的な映画となっていることです。
・1961年版では、意外と色褪せないようなビビッドなカラーで撮影されているところもあり、時代的にも、映画公開時とさほど時代が違わないところで、小道具や風景には違和感はほぼないところでもあります。
・ストーリーとしては王道でもあり、難解さよりも、要所要所挿入されるミュージカルシーンがストーリーを断絶している感じもします。
・これに関しては、ミュージカル自体を肯定的に受け取れるかどうかで感想が変わると思います。なお、個人的にはミュージカルは特に拒否感はないです。
・ここからは、2021年版となりますが、とても良くできている作品です。
・問題は、1961年版があれば、特に必要なかったという感じもあります。
・それだけ、雰囲気と躍動感については、1961年版と同じように演出された作品ということです。
・撮影手法やカメラワークも、オリジナルになぞらえた印象もありますが、絶妙に2021年版でブラッシュアップされています。
・このあたりは、スピルバーグの絶妙な職人ワザでオリジナルに敬意を払うような作品でまとめ上げているのかと思います。
・思えば、1961年版は名作ではありますが、やはり話題性という点では、2020年代の時代としては、なにか一石を投じることで、過去の作品を振り返るというアプローチは良いのかと思います。
・そういう点では、映画史に残しておきたいスピルバーグの愛情のこもった職人技的な作品かと思います。
・157分もあり長いという感想もありますが、最近の映画では感じにくい映画の良い部分を抽出しているとは思います。
・特に有名なテーマソングに乗ってのオープニングの流れは、2021年ながらにして、1950年に引き戻してくれる良さがあります。
・1961年版と2021年版のどちらも鑑賞しておくことをおすすめしたいです。
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