【洋画】「アメリカンスナイパー〔2016〕」を観ての感想・レビュー

【監督】
【出演】
【個人的評価】

【あらすじ】主人公はクリス・カイルというスナイパー。アメリカ海軍特殊部隊ネイビーシールズ所属の彼は、イラク戦争で戦果を挙げ、正確な狙撃精度でレジェンドまで言われたが、戦争を通じて心に深い傷を負っていた。

アメリカン・スナイパー (字幕/吹替)

今までと異なる切り口で、戦争と平和を描いた作品として名作

・クリス・カイルの自叙伝の映画化。

・監督のクリントイーストウッドは、アカデミー賞を受賞したこともある名匠。

・本作では、プロデュースまで行っています。

・第87回アカデミー賞では、6部門にノミネートされ、音響編集賞を受賞しています。

・背景には戦争が描かれている分、やはり反戦や教訓のような要素も含まれるのですが、本作はもう少し踏み込んだ内容で物語を描いています。

・まず、主人公はスナイパーという時点で、客観的に戦場を見ている状況となり、映画を観ている側もさらにその状況を客観的に観ていることになります。

・どこか戦争とは、一線を画した雰囲気があります。

・1人でも多くの兵士を救うために、戦場で狙撃ということ支援をします。

・ロケットランチャーを持つ兵士を狙撃した後、落ちているロケットランチャーを拾おうとする子供のシーンには、とても胸に刺さるところがあります。

・拾ってしまうのならば、狙撃しなければ、また多くの人が死んでします。しかし、子供を撃ちたくはない。

・そんな葛藤を繰り返す戦場に、主人公の心が蝕まれていきます。

・自分が引き金を引くことで、失われる命があり、救われる命もあります。

・通常の戦争映画ではあまり描かれなかった手法にとても心を打たれます。

・帰国後も、その意識に苛まれながら、休息を取り、また戦場に向かう。

・このような環境で戦争の中で1人の兵士の心の戦争を描く手法には、他では観られない内容だったと思います。

・ラストはさらっと描かれるのですが、想像はたやすいかと思います。

・なお、実在のクリス・カイルは2013年に元兵士に殺害されます。エンディングが無音なのは、異例な演出ではありますが、カイルへの感謝と追悼の意味を込めたとのことです。

・今までと異なる切り口で、戦争と平和を描いた作品として名作です。


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