作品紹介
【監督】神山健治
【声の出演】市村正親/小芝風花/津田健次/
【個人的評価】★★★☆☆
【あらすじ】サウロンを滅ぼした実写版ロード・オブ・ザ・リングの183年前の物語。騎士の国 ローハンでは、平和が破られ、王女ヘラは、戦いを治めるために戦いを続けていく。

どうも作画的に絶妙な色気をふんだんに入れているような気もしますが
神山健治監督は、アニメの自主制作を学生時代より始め、1996『人狼 JIN-ROH』の演出に関わっています。2002年『ミニパト』で初監督をし、同じく『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』で TVアニメ初監督をしています。2009年『東のエデン』でTVと劇場版を監督し、その後も、アニメ映画を制作しています。
物語は、実写映画版の183年前の物語で、騎士の国 ローハンは戦いにより平和が破られ、王女ヘラは国民のために最大の敵であるウルフと戦っていくストーリーです。
序盤から、主人公 ヘラのことを説明され、乗馬もでき、奔放なローハンの姫であることが語られます。
ローハン国を描いた作品でもあり、これは「ロード・オブ・ザ・リング 2つの塔」の序盤に出てきた平原にある国のことでもあります。
本作は、CGを多用せず、手描きアニメで制作されており、作画枚数は約13万枚となるそうです。特に馬の動きはアニメで描きにくいところがありますが、モーションキャプチャーで絵を描いているので、違和感の少ない作画となっています。
基本的にはヘラ主体の物語となっており、幼馴染のウルフとの争いとなり、展開はわかりやすいです。
中盤以降で、ヘラ自体はほぼ国を追われるような展開となりますが、仲間と協力して戦い、ローハンの危機を救っっていく王道的な流れです。
終盤の対決の衣装は監督の趣味のような感じもしますが、全体的に夜のシーンは画面がほぼ暗いので、むしろ、白い衣装のほうがわかりやすかったのかと思います。
実写版のロード・オブ・ザ・リングでは、ある程度野性味のあるキャラクターが多かったのですが、アニメとなるとそこまでの野性味があるわけではなく、やはりきれいな衣装や肌となるので、気になる人には気になると思います。
むしろ、ヘラのキャラクター的に女性ということもあり、野性味というよりも色気を感じるような作画の印象が強いです。露骨なシーンはないのですが、どうも作画的に絶妙な色気をふんだんに入れているような気もしますが、監督の趣味なのかもしれません。
実写版のロード・オブ・ザ・リングは非常に人気が高く、映画としての完成度も良いので、まずは、この3部作を観るのが良いです。
アニメ単品でも楽しめる作品として作られているとは思いますが、やはり、名作でもある「ロード・オブ・ザ・リング 三部作」を鑑賞してから観ると、このよくできた世界観を深く堪能できると思います。
作品のキーとなる指輪も登場しますが、サウロン→イシルドゥア→ゴラム→ビルボ・バギンズ→フロド・バギンズと持ち主は変わっており、本作は指輪よりも、ローハン自体の成り立ちを描いているところがあります。
ガンダルフやサルマンがチラッと登場しますが、主に人間の種族の物語であり、ドワーフやエルフなど、中つ国の細かいところは割り切って描いているところは、わかりやすくて良かったところです。
さらなる続編も期待したいところではあります。
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