【日本映画】「サユリ(2024)」★★★★☆

作品紹介

【監督】
【出演】南出凌嘉//猪股怜生/
【個人的評価】

【あらすじ】念願の一軒家に住むことになった神木家。しかし、その家では奇妙な笑い声と共に家族が一人ずつ死んでゆく奇妙な現象が起こる。

前半と後半では作品のテイストが変わっている印象もあります

白石晃士監督は、大学で学費未納で退学後も、映画研究部で自主映画を制作しています。1997年制作の自主映画『暴力人間』が話題となり、数々の賞を受賞しています。2004年『呪霊 THE MOVIE 黒呪霊』で長編初監督をしています。その後も、ホラー作品を多く手掛けており、熱狂的なファンの多い監督でもあります。

南出凌嘉は、2012年連続テレビ小説『純と愛』でテレビドラマ初出演をし、2014年『クローズEXPLODE』で映画初出演をしています。以降、「キングダム」「ザ・ファブル」「あのこは貴族」など、映画やテレビドラマ、バラエティ番組など幅広く活躍しています。

原作は、押切蓮介の2010年の漫画「サユリ」となっており、全2巻で完結しています。

物語は、念願の一軒家に住むことになった一家が、その家で異常な事態が起こり、次々と家族が死んでいく中、この家に棲みつく「サユリ」と対峙していくストーリーです。

序盤から、引きこもりの子のいる家で母親が子どもの部屋の前で話しかけているシーンが描かれ、部屋の中から子どもが出てくるところでタイトルとなり、舞台は10年後に変わります。

祖父母と両親と子供の2世帯が新居に越して来ますが、一番最年少の子が、まず部屋の異変を感じ始めます。

自宅は山奥の広い家でもあり、郊外の家ではありますが、部屋もそれぞれあり、大きな家になります。

まず、長女に異変が起こり、食事中の嘔吐など、ホラー映画あるある的な感じで展開していきますが、物語の展開はすんなり引き込まれていきます。

家族は、祖父・祖母・父・母・長女・長男・次男の7人家族で、ある日、父親が突然死しているのが見つかり、徐々に家族の雰囲気が変わってきます。

最年少の子のは無邪気なところもありますが、とはいえ、最もこの家のなにかに気がついているところでもあります。

設定的に家の中での恐怖シーンがあり、学校での話と家での話が交互に描かれ、徐々にこの家のことがわかってきます。

次に祖父が亡くなり、遺影が増えてきます。

ホラーとコメディは紙一重とは言いますが、本作は絶妙にホラーの体裁を維持しているような気もするところがあり、ある意味見方によってはコメディ作品とも言えます。

中盤、次男も被害に遭いますが、ここからの展開はちょっと演出が神がかっている感じもあり、まさに、白石晃士監督のすごいところです。

あとは、白石晃士監督のホラー映画を感じていけば良いです。

中盤で生き残るのは、長男と祖母の2人だけとなりますが、認知症から回復した祖母がちょっと最強感あります。

白石晃士監督作品は、意外とクセのある作品が多いですが、本作は見やすくできており、ホラー作品としても演出が巧いので、きっちりと観られるところはあります。

前半と後半では作品のテイストが変わっている印象もありますが、実際に別物と思ってもよく、この破綻しかけるような流れはまさしく白石晃士監督作品です。

予告編

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