作品紹介
【監督】山田智和
【出演】佐藤健/長澤まさみ/森七菜/仲野太賀/中島歩/河合優実/ともさかりえ/竹野内豊/
【個人的評価】★★★☆☆
【あらすじ】主人公 藤代俊は、精神科医をしている男性。ある日、かつての恋人 伊予田春から手紙が届き、10年前のことが書かれていた。
サブスクで観る
どうも理解がしずらいところはあります
山田智和監督は、映像作家として、ショートフィルムやミュージックビデオなどを制作し、高い評価を得ています。2024年「四月になれば彼女は」で長編映画監督としてデビューをしています。
長澤まさみは、東宝「シンデレラ」オーディションで史上最年少の12歳でグランプリを獲得し、その後、映画『クロスファイア』で映画デビューしています。ティーン雑誌『ピチレモン』の専属モデルとしても活躍し、2004年『世界の中心で、愛をさけぶ』のヒロイン役としても話題となり、多彩な演技で注目されている女優です。
佐藤健は、高校2年でスカウトされ、2006年にテレビドラマデビューをしています。2007年「仮面ライダー電王」で主演を演じ、その後の映画『仮面ライダー電王 俺、誕生!』で映画初出演をしています。舞台やテレビドラマ、映画と活躍し、2020年にはYouTube公式チャンネルを開設しています。
本作は、2016年に発表された川村元気の小説「四月になれば彼女は」が原作となっています。
物語は、精神科医をしている主人公のもとに、かつての恋人から手紙が届き、世界各国から手紙が送られてくる。現在の恋人と結婚の準備をしていた主人公であったが、その恋人が突然失踪してしまう。
序盤から、伊予田春が手紙を書いている独白から、ボリビアのウユニ塩湖に訪れていることが伝えられます。
春は、主人公 藤代の元カノであり、今の藤代の彼女は、弥生となっています。
「愛を終わらせない方法、それはなんでしょう。」
現在と過去の話が交錯しつつ、なぜ春と別れてしまったのかと、弥生のことをどう考えているのかを見直す言葉として、春の手紙の一文が心に引っかかります。
カメラ部のペンタックスを演じる中島歩の存在感がちょっと良い感じで、物語の深みが感じられないのは脇役が悪いわけではありません。
中盤以降、藤代俊と坂本弥生の恋愛となっていきますが、結果的にすれ違いが起こり始めます。
藤代俊を佐藤健が演じている以上、どうも長続きしないんだろうなぁという錯覚を覚えますが、役者のイメージと言うのはやはりある程度ミステリアスなほうが良いのかもしれません。
藤代、弥生、春と主要なキャラクターは3人で三人ともに感情移入をしづらい感じがあり、どうも内容にのめり込みにくいところはあります。
主人公視点の物語でもありますが、主人公 藤代自体の魅力が薄いのか、どうも理解がしずらいところはあります。
ラブストーリーというところにはなるのですが、恋愛ということを否定しつつもラブストーリーを描いているところに妙な不安感を感じるところでもあります。