【今週公開の新作映画】「キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023)」が気になる。

【監督】
【出演】

【あらすじ】1920年頃のオクラホマ州オーセージ郡が舞台。そこで石油を掘り出し莫大な富に恵まれていた先住民が謎の死を遂げ始める。主人公 アーネストは、その土地で先住民と結婚をし、その富をかすめ取ろうとしていたが、さらに大きな問題へと発展していく。

すべてが一級品とも言うべき作品でもあり、無理をしてでも観に行きたい作品

マーティン・スコセッシ監督は、幼少期から喘息持ちでカトリックの司祭を目指してましたが、ベトナム戦争の徴兵を逃れ、大学で映画製作の勉強をします。1969年『ドアをノックするのは誰?』で初監督をし、注目され、1972年『明日に処刑を…』を監督しますが、期待外れとなり、原点回帰として1973年『ミーン・ストリート』を監督しています。その際にロバート・デ・ニーロが出演し、以来、名コンビとして数々の作品を残しています。1976年『タクシードライバー』でカンヌ映画祭でパルム・ドールを受賞し、有名監督の仲間入りをします。その後、『ニューヨーク・ニューヨーク』『レイジング・ブル』『キング・オブ・コメディ』『グッドフェローズ』『ケープ・フィアー』と作品を生み出し、2002年「ギャング・オブ・ニューヨーク」では、レオナルド・ディカプリオとのコンビで傑作を生み出しています。2006年「ディパーテッド」では、アカデミー作品賞と監督賞を受賞し、「シャッター アイランド」「ウルフ・オブ・ウォールストリート」などの作品も制作しています。マフィアものなどの作品を多く手掛けるのはもともとシチリア系イタリア移民の家に生まれていることが由来していることもあります。非常に良作を数多く制作している巨匠です。

レオナルド・ディカプリオは、14歳でテレビCMに出演し、1991年「クリッター3」で映画初出演をしています。1993年「ボーイズ・ライフ」の好演と、「ギルバート・グレイプ」で強烈な印象を残しており、高い評価を得ています。その後、1997年「タイタニック」で非常に高い評価を得て、確固たる人気となります。「ザ・ビーチ」「ギャング・オブ・ニューヨーク」「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」などに出演し、「アビエイター」「ディパーテッド」「ブラッド・ダイヤモンド」で数々の賞にノミネートされています。「シャッター アイランド」「インセプション」「ウルフ・オブ・ウォールストリート」でも高い評価を得ており、2015年「レヴェナント: 蘇えりし者」では、 アカデミー主演男優賞を受賞しています。若い頃からアイドル的人気もありましたが、演技力でも風格のある役どころをこなしており、出演作が毎回注目される俳優です。

ロバート・デ・ニーロは、俳優として活動をしていましたが、1974年の「ゴッドファーザー Part2」で若き日のヴィトー・コルレオーネを演じ、アカデミー助演男優賞を受賞してから、多数の話題作に出演。癖のある演技力で、観るものに何かしらの印象を残す俳優です。

原作は、デヴィッド・グラン『花殺し月の殺人 インディアン連続怪死事件とFBIの誕生』となっています。

物語は、1920年代のアメリカ ホクラハマ州。石油採掘で巨万の富を得ていた先住民が、謎の死を遂げ始める。その裏には、財産を目的とした白人たちの暗躍があったというストーリーです。

2023年で80歳となるマーティン・スコセッシ監督の作品で、マーティン・スコセッシ監督らしく、歴史の裏社会的なところを描いた作品でもあり、今回はマフィアよりもさらにに昔の西部開拓時代が舞台となっています。

時代設定はある程度変わっても、マーティン・スコセッシ監督の時代の裏舞台を描いた作品は、いずれも傑作が多いので、今回も大いに期待できます。

レオナルド・ディカプリオとロバート・デ・ニーロは、ともに、マーティン・スコセッシ監督の常連でもありますが、意外にもこの3人が共演したのは初めてでもあり、見ごたえがある内容二仕上がっていると思います。

ロバート・デ・ニーロとレオナルド・ディカプリオは、レオナルド・ディカプリオの出世作でもある「ボーイズ・ライフ」で共演しており、実に27年ぶりの共演となります。その関係も叔父と甥という関係でもあり、「ボーイズ・ライフ」に通じるところを感じます。

ロバート・デ・ニーロ自体は、ここ数年悪役ながらも主役級という作品は関わってきてなかったところもあり、やはり、マーティン・スコセッシ監督で観るロバート・デ・ニーロの黒幕的な立ち位置の配役は、魅力的です。なお、ロバート・デ・ニーロ自体もマーティン・スコセッシ監督と同じ80歳でもあり、非常に精力的なところを感じます。

すべてが一級品とも言うべき作品でもあり、無理をしてでも観に行きたい作品ではあります。

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