【洋画】「ヴォイジャー〔2022〕」を観ての感想・レビュー

【監督】ニール・バーガー
【出演】/マディソン・フー/
【個人的評価】

【あらすじ】2063年の地球。地球温暖化により新しい惑星への移住が検討され、探査隊を派遣することになる。航行の期間は、86年となり、乗組員が孫の世代となるころに惑星に到着する計画で宇宙航行が始まる。

よくよく考えると、コールドスリープである程度の期間を過ごしながら星間移動をするのが一番穏便

ニール・バーガー監督は、2002年「Interview with the Assassin」で映画監督デビューをし、その後コンスタントに映画を制作しています。

タイ・シェリダンは、2011年「ツリー・オブ・ライフ」で映画初出演をし、その後、2018年「レディ・プレイヤー1」では主役を演じています。今後の活躍が期待できる俳優です。

物語は、2063年の地球から、新たな居住の地を目指して、旅立つ宇宙船の中でのことが描かれたストーリーです。

序盤から意図的に誕生させた子どもたちが宇宙へと旅立ち、孫の世代のときに新たな居住地となる星にたどり着くという気の長いストーリーです。

「失うものはない」

新しい星を目指して飛行する宇宙船には、意図的に誕生させた子供たちが乗船する中、世話役としてリチャードも乗船をします。

そこからいきなり10年が経過します。

食事毎に、青い液体の薬を飲むことが日常化しており、この薬が感情や暴力性を抑える薬ということがわかり、刺激を求め始めた数人が飲むのを拒否し始め、そこから、恋愛や暴力性に目覚めはじめます。

ここから、終盤まで、宇宙船に乗船した30人の対立と揉め事の展開となります。

閉ざされた宇宙船の中での出来事ではあるので、精神的になんとなく追い詰められていく感じになるのはわかります。

当然、広い宇宙船といっても限界があるので、このあたりに、船内の対立の限界も感じてしまいます。

湧き出る感情は、サブリミナル的に演出されるので、乗員の子供らの気持ちを間接的に理解できるようになっています。

登場人物に感情移入していく話というよりも、疑心暗鬼になりながら、何を信じて、何を守るのか?という哲学的な印象も受けます。

108分で描かれた密室劇ではありますが、よくよく考えると、コールドスリープである程度の期間を過ごしながら星間移動をするのが一番穏便だよなぁと思ってしまう作品ではあります。

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