【日本映画】「止められるか、俺たちを〔2018〕」★★★★☆【感想・レビュー】

作品紹介

【監督】白石和彌
【出演】門脇麦/井浦新/毎熊克哉
【個人的評価】★★★★☆

【あらすじ】1969年を舞台に若松プロダクションの助監督として活躍した吉積めぐみが主人公。若松孝二監督の元、映画製作を通じて描く若松孝二監督の第三者目線から描いた自伝。

根底には普遍的な「何をすべきか?」という命題を突きつける良い映画

白石和彌監督は、助監督経験を経て、「ロストパラダイスイントーキョー」で長編デビューをし、その後、2017年『彼女がその名を知らない鳥たち』で評価され、以降、『孤狼の血』『止められるか、俺たちを』と野心的な作品を多く制作し、非常に心に踏み込んでくるような作風でもあります。2022年「仮面ライダー生誕50周年記念プロジェクト」として配信作品『仮面ライダーBLACK SUN』を手掛けています。

井浦新は、大学時代にスカウトされモデル「ARATA」として芸能界入りし、1998年には、独自のブランド「REVOLVER」を立ち上げています。1999年「ワンダフルライフ」で映画初主演をし、その後2002年『ピンポン』で人気を得ています。2005年には「メガネ男子」で「好きなメガネ男子」1位となっています。

物語は、2012年に逝去した若松孝二監督を中心に描かれる映画製作とその助監督の吉積めぐみのストーリーです。

1969年を舞台としており、当時より世間にメッセージ性のある作品を制作していましたが、プロダクションの運営も考えて、作家性のない作品も手がけることになります。そうした中で、「映画とは」「作品とは」という制作に対する考え方が見え隠れします。

中心となった若松孝二監督を演じるのは、意外にも井浦新。

繊細なイメージの人ではあったのですが、若松孝二監督を演じるにあたって、もともと若松映画にも出演していたこともあり、よく特長を捉えているのだと思います。実際、当時の若松監督を見たことはありませんが、このミスマッチのように見える配役が実は最も素晴らしく思います。

1969年当時の若者がどのようなことを考えていたのか。それが込められた作品であり、「目的や生きる意味」という普遍的な考えと苦悩が描かれています。

くどくど説明するような映画ではなく、若松孝二監督の生き様を描いた作品でもないほかの主題が隠された映画であると思われます。

それは、主人公目線が助監督の吉積めぐみに置かれているところでもあり、時代の中心になろうとした人物の近くで、時に客観的に時代の断片を見せつけるところにあるような気がします。

当然、吉積めぐみを演じた門脇麦が素晴らしく、前に進み続けるということは何なのか、それをうまく表現できているのかと思います。

1970年台の雰囲気と当時の熱気を描きつつも、根底には普遍的な「何をすべきか?」という命題を突きつける良い映画であると思えます。

予告編

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