作品紹介
【監督】ジョージ・ルーカス
【出演】リーアム・ニーソン/ユアン・マクレガー/ナタリー・ポートマン/ジェイク・ロイド/イアン・マクダーミド/
【個人的評価】★★★★★
【あらすじ】遠い昔、はるか彼方の銀河系で…。主人公は、幼い頃のアナキン・スカイウォーカー。共和国と通商連合の間での貿易により、両者の関係は悪化していた。通商連合が惑星ナブーに進行を始めたため、特使としてジェダイナイトを2名を惑星ナブーに派遣する。
スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス (字幕版)
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新たなる三部作の序章として全く不満のない完成度の作品
監督のジョージ・ルーカスは、高校時代に交通事故にあい、このことをきっかけに人生を考え直し、大学で映画製作を行うようになり、『電子的迷宮/THX 1138 4EB』が評価され、ワーナースタジオでの研修中に出会ったフランシス・フォード・コッポラの設立会社の副社長となり、『THX 1138』で監督デビューします。その後、『アメリカン・グラフィティ』がヒットし、『スター・ウォーズ』の制作に取り掛かりますが、『地獄の黙示録』の企画をコッポラに渡す代わりに、『スター・ウォーズ』をコッポラの影響なく制作、『スター・ウォーズ』の監督料を受け取らない代わりに、マーチャンダイジングの権利を獲て、後に全6作で莫大な収益を得ています。
本作ではほぼルーカスの資産で制作されており、史上最大の制作費が費やされた自主制作映画とも言えます。
リーアム・ニーソンは、1981年『エクスカリバー』で映画デビューをし、『シンドラーのリスト』では、主演を演じ、アカデミー主演男優賞にノミネートされています。
ユアン・マクレガーは、高校のときに俳優を志し、演劇を学び始め、1992年『カラーに口紅』でテレビドラマに主演として出演します。1993年『Being Human』で映画デビューを果たし、その後「シャロウ・グレイブ」「トレインスポッティング」で人気を博し、1999年「スターウォーズ ファントム・メナス」で、若き日のオビ=ワン・ケノービを演じ、確固たる地位を確立します。
ジェイク・ロイドは、本作で幼い頃のアナキン・スカイウォーカーを演じているが、実生活では、相当ないじめがあり、心労がたたっていたそうです。2001年に映画に出演して以降、特に俳優業は行っていません。
物語は、スターウォーズで圧倒的なキャラクターを印象づけたダース・ベイダーの若き日のことを描いており、3部作構成として、なぜ、ダース・ベイダーが生まれ、ジェダイとは何なのかが描かれた作品です。
序盤から、クワイ=ガン・ジンとオビ=ワン・ケノービのコンビでの行動が描かれ、ジェダイナイトが2人一組で行動をすることが描かれています。
ライトセイバーとフォースだけで戦うところは、やはりジェダイなところがあり、ブラスターを使わないところは、毎度ながらも、ジェダイの特別感があります。
このライトセーバーのみで戦う姿と空手胴着のような服装は過去のスターウォーズのイメージをしっかりと引き継ぎながら、わかりやすい演出となっています。
ナブーの警備兵役で、ルーク・スカイウォーカーを演じたマーク・ハミルの息子のネーサン・ハミルが出演しています。
前半の山場は、タトゥーインでのポッドレース。
天才的なパイロットとのちに言われるアナキンですが、その片鱗がこのポッドレースでも描かれています。
ポッドレース自体も、様々ないデザインの機体があり、コレはゲームやフィギュアに最適なところもあります。
前三部作のメカ描写を踏襲したような機体が多く、エンジン音もかなりのこだわりがある演出がされています。
コックピット視点の高速な動きの映像もこだわりが感じられ、ジェダイの帰還でのスピーダーバイクの進化したような映像体験ができます。
その後、通商連合と共和国の戦闘となって行きますが、コレもカットバックを利用した演出であり、古典的な印象も受けますが、最も盛り上げられる手法でもあるので、後半の戦闘にはやはり新しいスターウォーズの意思が見えます。
特に注目はやはりダースモールであり、ナギナタ状にライトセーバーを使いこなしながら、フォースも使い、2対1という状況ながら、全く引かない戦い方は、今までのスターウォーズのジェダイとシスとは全く異なるような動きでもあり、俊敏さやアクロバティックなところが、歴代スターウォーズでも屈指のアクションになっています。
個人的にも何度見ても楽しめる格闘シーンかと思います。
戦いとしては、想定どうりの結末となっていきますが、決着の方法はちょっとあっけなかった気もします。
殺陣の方法も、ライトセーバーだけにとどまらず、肉体を使った格闘というところで、これほどまでに俊敏に動けるアクションには、感動すら覚えます。
本作は再び三部作となっているので、次回作に続く展開となりますが、大きく見て、スターウォーズ エピソード4を新たな視点で描いたという意味合いもあるのかもしれません。
圧倒的な世界観の継続と、新たなる三部作の序章として全く不満のない完成度の作品かと思います。
予告編
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