【日本映画】「酔うと化け物になる父がつらい〔2020〕」★★★☆☆【感想・レビュー】

作品紹介

【監督】片桐健滋
【原作】菊池真理子
【出演】/今泉佑唯//宇野祥平/森下能幸/星田英利/
【個人的評価】

【あらすじ】主人公 サキは、4人家族で暮らす長女。一家は、常に酔っ払ってる父親と新興宗教信者の母親の元で育っていくが父親のアルコール依存で、一家が徐々に破綻していく。

終盤でオープニングの演出がわかるわけですが、途中までどのように本作の感想を持ったかで、その意味が変わってくる作品

片桐健滋監督は、高校卒業後、フランスでフランソワ・トリュフォーの編集で知られるヤン・デデに3年間師事し、2003年から日本でフリーの編集者として活躍しています。2018年「ルームロンダリング」で長編映画監督デビューをし、各所で評価を得ています。

本作は、監督第二作目となります。

松本穂香は、オーディションに合格し芸能事務所に所属し、2015年にロッテとのコラボレーション作品の『LOTTE SWEET FILMS』の第2弾「MY NAME」で女優デビュー、同年の『風に立つライオン』で長編映画デビューをしており、本作は長編初主演となります。

渋川清彦は、「KEE」という名前でモデル等で活躍し、1996年「ポルノスター」 で映画デビューをしています。その後、同監督の作品には欠かさず出演しています。2006年より渋川清彦の名前で活動を始めており、苗字の渋川は、故郷の渋川市から取られています。2013年『そして泥船はゆく』で映画初主演をし、活動の幅を広げています。

物語は、常に酔っ払っている父親を持つ娘の視点から、一家の時に流れを描いた作品です。

序盤は、ラストシーンから始まりますが、その意味は初見では分からないように演出されています。

カレンダーを取り替えるときに、とあるのものを見る主人公が出てきますが、この溜めも後々意味を成してきます。

「化け物は私だったのかもしれない」

それからサキの子供時代から振り返るように物語が進んでいき、当初はこの父親のアルコール依存的な要素は、ギャグのように描かれていきます。

本作は、原作者 菊池真理子の実体験に基づくコミックエッセイが基盤となっています。

中盤まではサキの子供時代が描かれており、松本穂香は登場しません。

物語的には、子供時代の時の方がコミカル要素があり楽しく観られますが、松本穂香が登場する中盤以降は多少シリアスな展開になっていきます。

父親に、なんでここまで好きにさせているのかなぁとは思いますが、そのモヤモヤのまま、終盤まで進んでいきます。

やんわりと父親の事情は描かれるので、なんとなく父親の状況がわかってきますが、やはりちょっと納得はしずらいところはあります。

主人公 サキの恋愛模様も描かれますが、母親と同じ道を歩みそうになり、そのことに苦悩します。

映画という尺を考えると、父親と家族の話だけではなかなか難しいため、その周辺の人物の物語も盛り込まれていますが、父親の話に集約してコンパクトにまとめた方が良かった気もします。

つまりは、ちょっと長い割には内容が薄かったなぁというところがあります。

毎日お酒を飲む人はいますが、筆者自身はそうではないので、サキの視点で観てしまいます。

適度なお酒は食事や雰囲気を楽しませてくれますが、やはり限度もありますので、何事もほどほどが良いのかと思います。

で、終盤でオープニングの演出がわかるわけですが、途中までどのように本作の感想を持ったかで、その意味が変わってくる作品かと思います。

予告編

酔うと化け物になる父がつらい

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