【洋画】「テリー・ギリアムのドン・キホーテ〔2020〕」を観ての感想・レビュー

【監督】
【出演】/ステラン・スカルスガルド/
【個人的評価】

【あらすじ】ドン・キホーテを演じる老俳優と、その映画を制作する監督トビーの関係を描いた物語。

テリー・ギリアムのドン・キホーテ(字幕版)

本作は他の監督には真似のできない快作

・テリー・ギリアム監督は、大学卒業後、広告代理店で編集を行いつつ、アニメーターとしての仕事もしており、1960年代半ば頃より、BBCの製作番組『空飛ぶモンティ・パイソン』に参加し、モンティ・パイソンの一員としてアニメ関連を担当し、この独特な持ち味を「ギリアメーション」という名で呼ばれたりもしています。1975年『モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル』で映画監督としてデビューをし、1977年『ジャバーウォッキー』で単独映画監督デビューをしています。その後、「未来世紀ブラジル」『フィッシャー・キング』「12モンキーズ 」など、独特なセンスで描かれた作品が多いです。

・本作は、過去19年間の間に9回映画化に挑戦してその都度失敗している作品で、今回難航した末に完成した迷作です。

・ジョナサン・プライスは、1977年にブロードウェイに進出し、演技を評価され、1985年『未来世紀ブラジル』で評価を得ています。『恋の選択』『キャリントン』『エビータ』など、の作品を演じて折、いぶし銀な印象のある俳優です。

・アダム・ドライバーは、2012年よりテレビドラマで活躍し、2013年『インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌』に出演、『ハングリー・ハーツ』では主演を演じ評判となります。その後、2015年『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』でカイロ・レン役として知名度を上げ、2018年『ブラック・クランズマン』では第91回アカデミー賞助演男優賞に初ノミネートされている実力ある俳優です。

・物語は、ドン・キホーテの映画を撮影中のシーンから始まり、そのことで起こったことを発端に、ドン・キホーテ役のハビエルと監督のトビーの間における出来事を描いたストーリーです。

・序盤は、撮影現場のシーンからはじまり、劇中劇のシーンであることがわかります。

・その中で、撮影に関わる監督トビーとドン・キホーテを演じる俳優 ハビエルの関係が描かれていきます。

・アダム・ドライバーは意外と引き締まった体型の感じがします。

・現実と劇中劇が描かれるので、多少理解しづらいところがあります。

・とはいえ、テリー・ギリアムの映画の多くは理解しづらいところもあり、仕方のないところかもしれません。

・そもそも、ドン・キホーテの物語は、意外と知っているようで、知らないところがありますが、実際の物語に沿って制作されているというところもあり、トビーがハビエルに振り回されながら旅を続けるという展開は素直に映像通りの内容で理解するのが良いのかと思います。

・本作は、テリー・ギリアム監督が、構想30年、製作が9回も頓挫した末の作品であり、完成した事自体がテリー・ギリアム監督の作家性ともなっているのかもしれず、内容云々よりも、テリー・ギリアム監督自体がドン・キホーテだったという視点で観ても良いのかもしれません。

・これも一つの構図と考えると、あるべきしてあった制作難航の結果とも思えるわけで、そういう意味で本作は他の監督には真似のできない快作なのかもしれません。

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