【洋画】「スキャンダル〔2020〕」★★★★☆【感想・レビュー】

作品紹介

【監督】
【出演】
【個人的評価】

【あらすじ】アメリカのテレビ局FOXニュースでのスキャンダルを描いた作品。元人気キャスターの女性がFOX局のCEOのロジャー・エイルズをセクハラで提訴し、そのことで多くの人々がその問題に対峙する内容。

スムーズなストーリー展開となり、ダレ場もなく観られる展開

ジェイ・ローチ監督は、映画製作を学び、1997年「オースティン・パワーズ 」で監督デビューをしています。その後、「ミート・ザ・ペアレンツ」「50回目のファースト・キス」を制作し、コメディからラブロマンスまで、幅広い演出力のある監督です。

シャーリーズ・セロンは、16歳の時に地方のモデルコンテストに優勝し、モデルとして活動をします。その後、1995年『アーバン・ハーベスト3 ザ・スケアクロウ』でエキストラ出演をし、1996年『2 days トゥー・デイズ』で注目をされます。2003年『モンスター』でアカデミー主演女優賞を受賞し、2012年『プロメテウス』では、非常に細身の衣装を着こなし、2015年「マッドマックス 怒りのデス・ロード」では丸刈り、2017年「アトミック・ブロンド」では体当たりなアクション、2018年『タリーと私の秘密の時間』では肥満体型などなど、役作りに余念のない女優です。

ニコール・キッドマンは、15歳からテレビやミュージック・ビデオなどに出演し、1983年『BMXアドベンチャー』で初出演をしています。その後、1990年『デイズ・オブ・サンダー』で共演したと結婚をしています。1995年『誘う女』でゴールデングローブ賞 主演女優賞を受賞し、2003年『めぐりあう時間たち』では、アカデミー主演女優賞を受賞しています。映画製作としても活躍しており、幅広い影響力のある女優です。

マーゴット・ロビーは、米国のTVドラマ『PAN AM/パンナム』で話題となり、その後、2013年の『ウルフ・オブ・ウォールストリート』でブレイクをして以降、「スーサイド・スクワッド」のハーレイ・クイン役でも人気となっています。

物語は、FOXニュースの創立者で元CEOのロジャー・エイルズのセクシャル・ハラスメントに対する女性職員の告発を描いた実話を元にしたストーリーです。

映画の公式の写真からだと、本作の内容がどのようなものかわかりにくいところがありますが、実話に基づいたTV放送局でのセクハラを取り扱った作品です。

実話に基づいていますが、創作というところであれば、特にTVキャスターである必要が必須ではなく、権力者とその周囲の人達の物語と取ることができ、権力をちらつかせ、それをもとにセクハラを行っていた権力者を糾弾する構成となっています。

アメリカでは多くの人が知っているフォックスニュースであるという点で、日本ではいまいちピンと来ない人もいるかも知れませんが、そういった点でも、あまりテレビ局というところに固執して観ないほうが良いです。あくまで、権力者に対してセクハラ問題を糾弾し、立場を勝ち取っている展開です。

勝ち取っていると書きましたが、実際には白黒が明確につけられたとは思えないところもあり、このあたりは、最終的な判定が多少ぼんやりしている点があります。

CEOのロジャー・エイルズやキャスターのメーガン・ケリーと実際の人物と似た風貌としており、モノマネ映画というような印象を受けがちですが、映画としての見応えは十分にあり、実際のセクハラ問題を知らない人でも、しっかりも興味深く見られる展開です。

シャーリーズ・セロン演じるメーガン・ケリーの強い女性像は、彼女だからこそ演じられるのかもしれず、シャーリーズ・セロンの役作りには毎回驚かされます。

そもそも、魅力ある人物でもあり、オーラを感じられるところが、すんなりと見続けられる点かもしれません。

スムーズなストーリー展開となり、ダレ場もなく観られる展開となっています。

ニュースのアンカーウーマンになるには、類まれなる才能と美貌が必要なことはわかりますが、それだからこそ、他の武器を使わなければ生き残れない女性もいるのかとも思え、終盤で、ロジャーを支持してTシャツを配っていた女性は、そういうところがあったようにも思えます。

ロジャーへの周囲から手の平返しの対応は、スカッとする感じがありますが、よくよく考えると、退職金と和解金を計算してみると、モヤモヤするところがあります。

セクハラをとるのか、キャリアを取るのかという点で、やはり性別による問題が浮き彫りとなる作品と実際の事件とはなりますが、こういう作品で、実際の関係者の空気感が理解できれば、こういう問題も見直されてくるのでは思います。

予告編

スキャンダル (字幕版)

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シャーリーズ・セロン, ニコール・キッドマン, マーゴット・ロビー, ジョン・リスゴー, ケイト・マッキノン, コニー・ブリットン, マルコム・マクダウェル, アリソン・ジャネイ
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2 COMMENTS

chokobostallions

胸が痛くなるような映画でした。
スカートのすそをあげるように強制されるシーンは本当に苦しくなりました。

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rokukajo

はい。
実際にあった出来事を脚色した作品でもあり、こういうことがまかり通ることは、今の世の中では、しっかりと見直ししてほしいところです。

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