作品紹介
【監督】北野武
【出演】浅野忠信/大森南朋/仁科貴/宇野祥平/國本鍾建/馬場園梓/長谷川雅紀(錦鯉)/矢野聖人/佳久創/前田志良(ビコーン!)/秋山準/鈴木もぐら/劇団ひとり/白竜/中村獅童/
【あらすじ】主人公は、殺人の容疑で警察に捕まった殺し屋・ねずみ。しかしねずみは、警察から「お前の罪を見逃す代わりに警察に協力しろ」と、覆面捜査官として麻薬組織への潜入を強要される。
公式サイト
普通に北野武監督が映画を作りたいんだろうなぁと思うところもあり
北野武監督は、漫才師として「ツービート」で人気となり、数々のTV番組や司会業をしています。1989年「その男、凶暴につき」で、深作欣二監督が辞退をしたために、監督・主演で、映画監督デビューをしています。このときの脚本は、 野沢尚が手掛けています。2作目の『3-4X10月』では脚本も務め、北野武監督映画として人気となっていきます。1993年「ソナチネ」では非常に高い評価を得ており、バイク事故後の「キッズ・リターン」でも見事な作品として仕上げています。1996年『HANA-BI』で、第54回ヴェネツィア国際映画祭 金獅子賞を受賞し、『菊次郎の夏』『BROTHER』『座頭市』『アウトレイジ』など、暴力的な作品と作家性の強い作品を作り続けている監督です。
浅野忠信は、オーディションに合格し、1988年『3年B組金八先生III』で俳優デビューをしています。1990年『バタアシ金魚』で映画初出演をし、映画制作の現場を見て、映画での仕事にこだわりを持ち、様々な監督作に出演しています。その後、数多くの映画に出演しており、高い評価を得ている個性派俳優です。
大森南朋は、父親に舞踏家の麿赤兒で兄が映画監督の大森立嗣の俳優です。1993年『サザン・ウィンズ 日本編 トウキョウゲーム』で映画デビューをし、2001年「殺し屋1」で主演を演じています。その後、様々な役を演じ、映画やテレビで、主演も脇役もこなす独特な雰囲気のある俳優です。
物語は、殺し屋稼業をしていた主人公が、殺人容疑で警察に捕まり、罪を見逃してもらう代わりに覆面捜査官として麻薬組織に潜入をしていくストーリーです。
本作はアマゾンプライムビデオでの独占配信となります。
北野武監督の20作目の映画監督作品で、今回は「暴力映画におけるお笑い」をテーマとして制作された作品となります。
タイトルからも、アウトレイジの流れを汲んでいるようなところがあり、いつもながらの北野武映画な印象もありますが、本作は、前半と後半で同じ物語を用意しており、クライムアクションとコメディ調のセルフパロディで作られた作品となります。
予告編からもコメディ要素が多めな感じもしますが、実験作という点では、「アウトレイジ」+「みんな〜やってるか!」のような感じもします。近年だと、「龍三と七人の子分たち」もコメディ要素があったので、気を緩めて観たほうが良いかもしれません。
普通に北野武監督が映画を作りたいんだろうなぁと思うところもあり、78歳にもなる北野武監督の手腕を見たいところでもあります。