作品紹介
【監督】原田眞人
【出演】岡田准一/坂口健太郎/松岡茉優/MIYAVI/北村一輝/大竹しのぶ/金田哲/木竜麻生/中島亜梨沙/杏子/大場泰正/吉原光夫/尾上右近/田中美央/村上淳/酒向芳/
【個人的評価】★★★☆☆
【あらすじ】主人公 兼高昭吾は、愛する人を救えなかったことで、その復讐をするためにヤクザ組織に入り込んでいる元警察官。サイコパスなヤクザ 室岡秀喜とコンビを組み、組織にいながら、復讐を目論んでいく。
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とにかく主人公は強い
原田眞人監督は、ロンドンに語学留学中に書いた評論を「キネマ旬報」に掲載されたことにより、映画評論家として多数の評論をしています。その後、帰国をし、『さらば映画の友よ インディアンサマー』で映画監督デビューをしています。1988年『フルメタル・ジャケット』で戸田奈津子の日本語字幕にNGが出たために、代役として翻訳を行い、兵隊スラングをしっかりと翻訳しています。他にも『グッドモーニング・ベトナム』『時計じかけのオレンジ』と難解な翻訳が必要な作品の翻訳も行っています。1985年「盗写 1/250秒 OUT OF FOCUS」や1995年「KAMIKAZE TAXI」でも高い評価を得ています。
岡田准一は、母親が「ジャニーズ予備校」オーディションに応募し、合格したことで、V6のメンバーに選ばれています。その後は、2002年「木更津キャッツアイ」で主演を演じて人気となり、「SP 警視庁警備部警護課第四係」では、アクションのキレの良さで注目もされています。2007年に宮崎あおいと結婚をしています。
坂口健太郎は、『MEN’S NON-NO』でモデルとして活躍後、役者としても活動をし、TVドラマや映画など多くの作品に出演しています。
本作は、深町秋生による小説で、「ヘルドッグス」シリーズの第1作となります。現在、「地獄の犬たち」「煉獄の獅子たち」「天国の修羅たち」までが発表されており、「天国の修羅たち」で完結しています。
物語は、元警察官の主人公が愛する人を救えなかったことで、復讐のためにヤクザ組織に入り込み、復讐をしていくストーリーです。
序盤から森の中を歩く入れ墨の入った男が歩いて、とある村にたどり着くシーンから始まります。ちょっとしたアクションをして物語が説明されていきますが、物語のツカミとしては非常に観やすい感じになっています。
主人公の兼高昭吾は、過去に警官として過去の事件で愛する人を救えなかったことで復讐をしていることがわかり始めます。
兼高昭吾と室岡秀喜はバディとして組織のボスの指示を遂行していきますが、目的となるのは東鞘会七代目会長の十朱義孝の抹殺となるのですが、潜入捜査として組織に入り込んでいるので、身元がバレないように様々な手段で情報を得たり、周囲の目を気にしながら行動をしています。
バディとなっている室岡秀喜は、坂口健太郎が演じていますが、細マッチョなところもあり、結構有能な相棒となっています。
「あと、3枠残ってるんだけどなぁ」
室岡のこの追い込み方がなかなか怖い感です。
岡田准一の作品としては一匹オオカミの役が多かったように思いますが、本作でもやはり本質では一匹狼なところはあります。
潜入捜査の物語は他にも様々な作品がありますが、本作は兼高の本当の性格のバックグラウンドがわかりにくいところもあり、素性がバレるということに追い詰められていくところは少ない印象です。
兼高自体はある意味非常に強靭な肉体と精神をもっているので、さほど不安感がないところもありますが、逆に、室岡のサイコパス感が一味加えているような印象です。
登場人物の相関関係がちょっとわかりにくいところもありますが、出演者の知名度に伴ってなんとなく、この人はこの人なんだろうなぁという見方でだいたい問題ないのです。
中盤まではキャラクターの相関を追うことが大変ですが、後半はむしろ集約されていくので、中盤までで物語を見失わなければ大丈夫です。
ヤクザ絡みの物語になりますが、兼高と室岡のコンビで観ていけば良く、あとは純粋にアクションを楽しめば良い作品でもあります。
とにかく主人公は強いというところで安心感をもって観られる作品ではあります。
予告編
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