作品紹介
【個人的評価】★★★☆☆
【あらすじ】マナ、ナナミ、ユカの3人は森の中の小屋に集い過ごしていたが、自衛隊に出会い「早く逃げなさい」と言われる。
サブスクで観る
低予算ながら、読解力と感覚に訴えてくる内容でもあり、難解な作品ではあります
宇賀那健一監督は、高校の頃から俳優活動をしており、監督としても活動をしています。初監督作品『発狂』で高い評価を得ており、2016年『黒い暴動』にて世界初のガングロギャル映画で長編映画を初監督しています。
田辺桃子は、小学3年生の時にスカウトされ、2010年4月まで「みにちあ☆ベアーズ」として活動後、2010年「28 1/2 妄想の巨人」で映画初出演をしています。「SUNNY 強い気持ち・強い愛」「うちの執事が言うことには」「転がるビー玉」「犬部!」「異物 -完全版-」「とんび」などに出演を、テレビやで映画で活躍を市営る女優です。
物語は、3人の女性が森の中で過ごしている中、自衛隊員が現れ、とある警告をする。
序盤から、独特なグラフィックのタイトルバックとなっており、ちょっと格好いい感じがあります。
そこから本編となりますが、ほとんど会話のない情景の長回しが続くので、かなり戸惑います。
森の中で各登場人物が出てきますが、川の流れる音しかないシーン等もあり、登場人物の表情や目線で状況を読み取るしかなく、難易度がかなり高いです。
そこから、「愚鈍の微笑み」のタイトルが表示されて、本編が始まります。すぐにセリフのあるシーンとなるので、序盤のセリフの無いシーンは、意図的な演出かと思います。
「なんでもいつか、おわるんだね」
意味深なセリフと、3人の森の中での過ごし方だけが描かれていくところもあり、内容がいまいち掴みきれないところがありますが、本作は、ウクライナでのロシアの侵攻があったことで、宇賀那健一監督がメッセージとして2日で撮影した作品となっています。
そのため、本作のメッセージは反戦のメッセージとなりますが、直接的な表現は中盤以降に起こることで、じんわりと伝わってきます。
中盤過ぎでとある男が現れることで、状況がちょっと変わってきます。
何気ない日常ながらも、自由な状態を描いた前半と、後半で起こる周囲の災難を織り交ぜつつ、独特な世界観で反戦を描いています。
直接的な言葉や表現は避けているように思われ、宇賀那健一監督の独特な表現でまとめられています。
低予算で制作されてはいますが、低予算ながら、読解力と感覚に訴えてくる内容でもあり、難解な作品ではあります。