【アニメ】「THE FIRST SLAM DUNK〔2022〕」★★★★☆【感想・レビュー】

作品紹介

【監督】
【出演】
【個人的評価】

【あらすじ】主人公 桜木花道は、湘北高校バスケットボール部で初心者にも関わらず入部をし、インターハイに出場をするために試合に挑んでいく。

「ドリブルこそ、チビの生きる道なんだよ」

井上雄彦監督は、1988年「楓パープル」で漫画家デビューをし、1990年『SLAM DUNK』の連載で人気となります。その後『バガボンド』や『リアル』など話題作を手掛け、2022年「THE FIRST SLAM DUNK」で監督デビューをしています。

オープニング主題歌は、The Birthday「LOVE ROCKETS」となります。

エンディング主題歌は、10-FEET「第ゼロ感」となります。

物語は、湘北高校バスケットボール部にて、インターハイ制覇を目指して戦っていくストーリーです。

序盤から、中学生のリョータが沖縄でバスケットボールをやっているシーンとなり、兄のプレイにあこがれて、バスケットボール選手を目指していくことになります。

プロローグは、リョータの話となりますが、漫画のスラムダンクと違い、本作は、宮城リョータが物語の中心となります。題名の「THE FIRST SLAM DUNK」も、ポイントガードのポジションの番号であり、暗に題名自体が中心人物を指していることになります。

プロローグ以降は、テレビアニメでは描かれることのなかった山王戦から始まります。つまり、この時点でおおよその内容が想定できますが、本作は、スラムダンクの山王戦を描いた作品となります。オープニングの「LOVE ROCKETS」の曲と手書きから一人ひとりが描かれていき、湘北メンバーが登場するところは、なかなか盛り上がるところです。

花道、流川、三井、ゴリ、リョータとすでにチームとして完成された状態で、最強のチームの山王と戦っていく流れとなります。

TVアニメでは描かれなかった屈指の名試合の山王戦のみを描いた映画版でもあり、モーションキャプチャーと原作者の井上雄彦が監督しているだけあり、バスケットボールのリアル感と漫画をアニメにしたクオリティの高さは、今までのアニメではできなかった濃さがあります。

スラムダンクの主人公は、桜木花道ですが、本作では、宮城リョータを中心に作品が作られており、原作にはなかったキャラクターの深掘りもされています。

お個人的には、スラムダンクで一番好きなキャラクターは宮城リョータでもあり、負けん気の強さとコンプレックスを跳ね除けていく姿には感動できます。

「諦めたら、そこで試合終了です。」

名言もしっかりと語られており、マンガでの雰囲気を保ちつつ、アニメによる動きの良さと演出は見事です。

漫画ではギャグが織り込まれながら描かれていましたが、本作はシリアスな流れで描かれていることもあり、この点はブレずに試合に集中して観られます。

回想シーンが随所に盛り込まれている点も、キャラクターの深掘りになっており、宮城リョータの普通の姿と負けん気からくる努力という点では、心に訴えてくるところがあります。

「素人だからよ」

桜木花道ももともと物語の主人公でもあるので、良いシーンはしっかりと立っており、まさにスラムダンクの世界観が綺麗に描かれています。

要所要所昔の話が織り込まれており、漫画原作にはなかった物語が描かれますが、リョータの私生活が描かれるところもあり、ただバスケットボールをしているだけでなく、リョータにはきちんと生活があり、ただの不良というところだけでもないところが描かれます。

全体的にはアニメ部分は良いのですが、海岸の波はあそこまでリアルにしなくてよかったのでは?と思います。

「ドリブルこそ、チビの生きる道なんだよ」

このシーンからの主題歌の入り方はすごく盛り上がるところで、演出の緩急が見事です。ここでここまでも盛り上がりがあったとしても、さらに終盤でもう一歩先に行ける演出もあり、本当に見事です。

「あのさ、俺達ならできる」

CGで作られていることで、通常のアニメとはちょっと異なるところがありながらも、背景のリアルさとモーションキャプチャされたアニメ作画はまあまあ良いのかなぁと思います。

CGでの作成の場合、「ジョジョの奇妙な冒険」の作画は、たしかにの絵なんですが、体の印象がブロックパーツのロボット感があり、ちょっと馴染めなかったところはあります。

THE FIRST SLAM DUNKでは、体の継ぎ目も感じないところもあり、モーションキャプチャという動きとしては、躍動感はとても感じます。

終盤の逆転までの流れでは、言葉では描かれず、音楽も必要としないくらいの見事な演出であり、マンガで読んだかのような疾走感と残り時間の少なさを非常に抑えた演出ながら、これ以外に描く方法がないくらいに素晴らしい出来栄えです。

主人公は、桜木花道ではなく、宮城リョータに視点を合わせたことで、ただの漫画のアニメ化に終らず、漫画とは異なる流れながらも、満足できる締めくくりには、アニメの新しい可能性を示した作品かと思います。

とりあえず、漫画を再度読み直したくなくなる映画版として、とんでもないアニメ映画がまた生まれたとも言える名作です。

予告編

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