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【監督】ダーレン・アロノフスキー
【出演】ブレンダン・フレイザー/セイディー・シンク/
【個人的評価】★★★☆☆
【あらすじ】主人公 チャーリーは、友人のアランを亡くして以来、過食とひきこもり生活をしていたが、自らの死期が近いことを悟り、8年前にアランと暮らすために疎遠となった娘 エリーに会いに行く。
主人公に感情移入しづらいところもあり、感動できるかどうかでいえば、ダーレン・アロノフスキー監督作品ということを踏まえて観れば良いのかも
ダーレン・アロノフスキー監督は、アメリカの監督で、1991年「Supermarket Sweep」で監督デビューをしています。1998年「π」で注目され、2000年「レクイエム・フォー・ドリーム」でカルト的な人気となります。重たいテーマを扱った作品が多いながらも、完成度の高い作品で定評のある監督です。
ブレンダン・フレイザーは、1991年「恋のドッグファイト」で映画デビューをし、「聖なる狂気」「ゴッド・アンド・モンスター」など、独特な役をこなす反面、1999年「ハムナプトラ/失われた砂漠の都」で人気となり、多彩な役をこなしています。2022年「ザ・ホエール」でアカデミー主演男優賞を受賞しているオスカー俳優です。
もともとは、劇作家サミュエル・D・ハンターが2012年に発表した舞台劇です。
本作で、ブレンダン・フレイザーが、第95回アカデミー主演男優賞を受賞しています。
物語は、ボーイフレンドを亡くした主人公が、自らの死期を悟り、疎遠となっていた娘に会いに行くストーリーです。
序盤から、バスを降りて歩く人が遠くから撮影され、その後、オークリー大学のオンライン講座風景が描かれ、論文についての要旨の説明が語られています。
いまいち意味がわからない感じがしますが、観ていくうちに意図が汲み取れます。
そこから、主人公 チャーリーの自宅の話となりますが、動くことも難しいくらいの巨漢となっており、さきほどの論文のオンライン講座の講師として仕事をしています。
チャーリー自体はすでに過食のために体調維持が難しく、死期を悟っているところはあります。
実際にここまでの体型に太ったブレンダン・フレイザーはちょっと狂気さを感じますが、非常に良くできた特殊メイクであり、非常に自然な感じもします。
登場人物は少なく、内容自体は、チャーリーを中心に描かれている作品ですが、チャーリーの自宅でほとんど話が進むこともあり、展開的にはちょっとだるいところはあります。
チャーリーと娘の関わり合いを描いている点ではありますが、よくよく思えば、チャーリーの自分本位なところも感じてしまうため、振り回された周囲の人間はめんどくさいなぁと感じたところです。
主人公に感情移入しづらいところもあり、感動できるかどうかでいえば、ダーレン・アロノフスキー監督作品ということを踏まえて観れば良いのかもしれません。
物語的には、舞台向けな感じのする作品でもあり、ダーレン・アロノフスキー監督の作風も相まって、感動する前に、悲しみや嫌悪感を感じてしまうところはあります。