作品紹介
【監督】スコット・マン
【出演】グレース・フルトン/バージニア・ガードナー/ジェフリー・ディーン・モーガン/メイソン・グッディング/ジュリア・ペイス・ミッチェル/ジャスパー・コール/
【個人的評価】★★★★☆
【あらすじ】主人公 ベッキーは、フリークライミング中に夫のダンを落下事故で亡くしてしまう。落ち込んでいるベッキーを慰めるために親友のハンターが600mあるテレビ塔の登頂に誘うが、思わぬトラブルに遭う。
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ハンターの言葉がこんなに信じられないのも清々しいです
スコット・マン監督は、アメリカの映画監督で、2005年「Down Amongst the Dead Men 」で映画監督デビューをしています。短編映画やテレビドラマの制作も行っており、今後も期待のできる監督です。
グレース・フルトンは、2001年に子役としてデビューをし、2017年「アナベル 死霊人形の誕生」で映画デビューをし、2019年「シャザム!」で注目されます。映画出演を徐々に増やしてきており、今後の活躍に期待ができる女優です。
物語は、フリークライミング中に夫をなくした主人公が、その死で落ち込んでいるのを立ち直らせるため、親友が、テレビ塔に一緒に登ることを提案するストーリーです。
序盤からベッキーの夫がフリークライミング中に落下事故で亡くなってしまいます。
そんなこともあり落ち込んでいたベッキーをハンターが慰め、今度はテレビ塔に登ることを提案します。
この親友が意外とうっかりすぎるところもあり、なかなかジワジワします。
親友に問題がありすぎる点が序盤ですでに明らかにもなる感じなので、本作の戦犯はとてもわかりやすい点があります。
300mの高さの鉄塔を登る時も要所要所錆や亀裂など、わかりやすくフラグを立ててくれているので、どういう問題が起こるかも容易に想像が付きます。
なお、高所恐怖症の人には本作はおすすめしにくいです。
「ベッキー、ここでやめたら恐怖に屈することになる」
なかなかハンターのノーテンキな無責任さには、こういうトラブルを起こす映画に最適ですが、友達には必要ないです。
テレビ塔の頂上で達成感を味わい、ハンターが無茶な行動をしたりしながら、頂上の世界を満喫します。
その後、頂上から降りようとしますが塔のハシゴが崩れてしまい、危うく落下しそうになります。
ここまでが序盤の展開であり、その後、頂上からの脱出を図ろうとします。
本作の観どころはここからになります。
「100万%まちがいない」
ハンターの言葉がこんなに信じられないのも清々しいです。
いや、「スマートフォンあるやん」というオチを感じますが、当然電波が届かないという点で簡単には問屋が下さない展開になります。
「それに私が落ちたら清々するでしょ」
この言葉が聞きたかったところはあります。
テレビ塔の頂上からどのように脱出するのかは、いくつかの方法で試されていきますが、結局のところ、何度も挫折するような結末が用意されており、わかりやすく絶望感を煽っていきます。
ベッキーがとあることに気がつく夢オチもしっかりと伏線となっていますが、テレビ塔に登ったこと自体は夢オチではなく、きちんと脱出の糸口を示されていきます。
終盤、飲まず食わずの数日が過ぎますが、とあるものを食べる点も極限感を表すところになります。
結局の脱出方法は観てもらうのが良いのですが、終盤は意外とサクッと終わります。
登場人物も少なく、観やすい作品ですが、高所恐怖症の人にはオススメしづらいのと、戦犯自体はハンターであるという点は揺るがない事実かと思います。