【日本映画】「死刑にいたる病〔2022〕」★★★★☆【感想・レビュー】

作品紹介

【監督】白石和彌
【出演】/岩田剛典//吉澤健/
【個人的評価】

【あらすじ】主人公 雅也は、鬱屈した毎日を送る大学生。そこに連続殺人犯 榛村より1通の手紙が届く。もともと雅也の地元のパン屋で働いていた榛村は、当時良く訪れてくれていた雅也に最後の事件に関してだけは、冤罪だと証明してほしいと頼まれる。

死刑にいたる病

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とにかく、阿部サダヲの黒目が気になる

白石和彌監督は、助監督経験を経て、「ロストパラダイスイントーキョー」で長編デビューをし、その後、2017年『彼女がその名を知らない鳥たち』で評価され、以降、『孤狼の血』『止められるか、俺たちを』と野心的な作品を多く制作し、非常に心に踏み込んでくるような作風でもあります。2022年「仮面ライダー生誕50周年記念プロジェクト」として配信作品『仮面ライダーBLACK SUN』を手掛けています。

阿部サダヲは、劇団「大人計画」の役者として活動し、グループ魂のバンドボーカルとしても活躍している俳優です。

原作は、櫛木理宇の小説「死刑にいたる病」です。

事件性のあるストーリーなので、PG12指定となっています。

物語は、連続殺人事件で死刑が確定している囚人 榛村より1通の手紙をもらい、そのことから、榛村の起こした事件の中で最後の事件だけは、冤罪であるということを聞き、他の犯人を探すことになるストーリーです。

序盤から連続殺人犯 榛村の殺人のことが描かれます。

殺人の方法が序盤から描かれるのですが、かなり生々しいので、ちょっと観ていてシンドいです。

殺害現場に行くときにちらっと映る立て札は、そういうことなのかなぁと思いますが、チラッとしか映らないのでなんとも言えないです。

裁判所の傍聴席に阿曽山大噴火がいるのはちょっとおもしろいです。

雅也は、Fランクの大学生でもあり、就活を真面目にしようとしても、周囲はそういう雰囲気でもなく、多少孤立した感じでもあります。

そのこともあり、榛村の話す冤罪について、調査を始めます。

中盤で、徐々に榛村の人物像と周囲の状況がわかってくる展開であり、起こった事件を徐々にさかのぼってわかっていくようなところでもあります。

「冷静に事件を見ているつもりですけど」

中盤以降、物語の内容はネタバレとなってしまうところもあり、これ以上を書くことができません。

なお、中盤まで見てしまえば、本作の凄さとその先の結末がどうなるのかというところに引き込まれてしまうのは間違い無いです。

「こっち側に来たら、もう戻れないよ」

雅也が人を殺しそうになってしまいますが、かろうじて食い止められたところが重要です。

雅也は、病にはギリギリのところで回避していますが、この要素にはしっかりと伏線があります。

すでに起こったことの事実を確認していく展開ですが、榛村との話が終わったあとにも、もう少し話があります。

そのちょっとした話には伏線がありますが、「死刑にいたる病」という題名がちょっと納得できるようなところがあります。

とにかく、阿部サダヲの黒目が気になる作品です。

予告編

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