作品紹介
【監督】ガイ・リッチー
【出演】マシュー・マコノヒー/チャーリー・ハナム/ヘンリー・ゴールディング/ミシェル・ドッカリー/エディ・マーサン/ジェレミー・ストロング/コリン・ファレル/ヒュー・グラント/
【個人的評価】★★★★☆
【あらすじ】主人公 ミッキーは、一代で大麻王国を築き上げたマリファナキング。そのミッキーは、大麻ビジネスを売却して引退するという噂が流れ、そのことで様々な人が駆け引きに巻き込まれていく。
サブスクで観る
初期ガイ・リッチー作品に立ち返ったようなキレがある
ガイ・リッチー監督は、『明日に向って撃て!』に影響を受けて映画監督を目指し、1998年『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』で長編初監督をし、ヒット作となっています。その後、2000年「スナッチ」でもヒットをしています。2000年にマドンナと結婚をし、2002年『スウェプト・アウェイ』で夫婦で映画を制作しています。マドンナとは、2008年に離婚をしています。その後、2009年『シャーロック・ホームズ』もヒット作となり、個性的な脚本の作品で評判のある監督です。
マシュー・マコノヒーは、1993年「バッド・チューニング」で映画デビューをし、その後、1996年「評決のとき」で注目されるようになります。1997年「コンタクト」「アミスタッド」で評価され、2013年「ダラス・バイヤーズクラブ」でアカデミー主演男優賞受賞を受賞しています。非常に端正な顔立ちで、『ピープル』誌「最もセクシーな男性」とも評される俳優です。
なお、本作とは関係ないのですが、マシュー・マコノヒーは、1999年にマリファナ所持のために逮捕されています。
物語は、アメリカ生まれの主人公がイギリスへ留学し、そのまま、マリファナを売るビジネスを始め、麻薬王となり、その後、引退をほのめかしたことで、様々な人がその騒動に巻き込まれていくストーリーです。
オープニングはとあるバーから始まりますが、そこからのクレジットの映像はカッコいいです。
煙をデザインして様々なイメージ映像となるオープニングで、とても良い感じです。映画には、こういうクレジットをみせてくれる作品は観るときの期待値が上がります。
映画のうんちくを語るシーンがありますが、そこからマリファナのミッキーの経歴を語り始めます。
この脚本の流れは面白いです。
アメリカの貧しい生まれのミッキーが、イギリスに留学をしてきて、そこからマリファナ栽培を説明がされます。
驚くべき方法で栽培をしており、その説明の流れを興味深く演出されています。
説明セリフが多いのですが、それはそれ。本作でのマリファナキングとなったミッキーの狡猾なところも描かれながら、きっちりとビジネスを考えているところが語られます。
要は、登場人物とその背景や関連性を丁寧に説明してくれます。
ガイ・リッチー監督自体、初期の作品では、タランティーノ映画のような多くの伏線から生まれるトラブルを描いた作品が多く、本作はその原点に立ち返ったといえる作品にも感じます。
なので、初期のガイ・リッチー監督作品がツボな人には本作はしっくりする展開と作風になっています。
豚の映像の脅しはなかなかシレッと言葉で説明されますが、実際にどういう映像なのかがわからないので、なおのことひどい映像なのかなぁとおもいます。
こういう演出の方が、判断を観ている側に委ねることにもなり、ひとにより評価は変わりますが、映画的な手法かと思います。
終盤の追い詰め方が普通に喋っているだけですが、冷凍庫倉庫の前での会話だけで、とてもすごいところです。
バーべキューを焼きながらの会話もただの会話ですが、とてもギリギリする感じで、全員がそれまでのカラクリのマウントの取り合いですが、どういう展開となるのかがとても惹きつけられます。
寸止めのような演出と、多くはセリフで語られる説明映画ですが、初期ガイ・リッチー作品に立ち返ったようなキレがあるので、見ていてさほど違和感を感じない作品です。
予告編
ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ (字幕版)
スナッチ [AmazonDVDコレクション] [Blu-ray]
【Amazon.co.jp限定】ジェントルメン(ロゴ缶バッジ付) [DVD]