【洋画】「PITY ある不幸な男〔2021〕」を観ての感想・レビュー

【監督】
【出演】/マキス・パパディミトリウ/
【個人的評価】

【あらすじ】主人公の男性は、一人息子のいる何不自由のない弁護士。妻は不慮の事故で昏睡状態となっており、日々妻を思い、咽び泣くことから一日が始まる。

PITY ある不幸な男 (字幕版)

なんとなく観てみようかなぁという感じでおすすめできる作品ではなく、人を選んでしまうところはあります

・バビス・マクリディス監督は、ギリシャの監督で、2005年『Ο Τελευτα?ο? Φακ?ρη?(原題:オ・テレフテオス・ファキリス/最後の修行僧)』で短編映画監督デビューをしています。2012年『L』で長編映画監督デビューをしています。

・物語は、何不自由のない弁護士が、不慮の事故で昏睡状態となってしまった妻がおり、日々咽び泣くことから一日が始まる。彼に同情をする周囲の人々がいるが、妻が奇跡的に目覚めたことで、日々の生活が変わってくるストーリーです。

・脚本は、エフティミス・フィリップが手掛けており、監督とのコラボレーションで知られており、バビス・マクリディス監督とも、共作をしています。独特な世界観があり、興味深い脚本を多く執筆しています。

・悲劇のヒーロー的な同情を集めている男が主人公ではありますが、演出が独特ではあるので、ちょっと理解しづらいところはあります。

・淡々とした日々と、同じルーチンを繰り返す日々が観ていて迷走感を感じます。

・その迷走感から妙な世界観と感情移入をいだきそうになります。

・代理によるミュンヒハウゼン症候群を表現しているところもあり、この心の病を描いていることで、なんとなく、人間の嫌な部分を観せられているような気にもなります。

・淡々とした演出ではあるので、なかなかのめり込みにくい作品ではありますが、中盤以降、エスカレートしていく展開に、だいたい予想がついてきます。

・世界観は、ヨルゴス・ランティモス監督の作風に近いのですが、観やすさを考えれば、ヨルゴス・ランティモス監督作品のほうが完成度が高く感じてしまいます。

・ヨルゴス・ランティモス監督作品が好きな人には、ハマってもらえる作品ではありますが、なんとなく観てみようかなぁという感じでおすすめできる作品ではなく、人を選んでしまうところはあります。

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