【洋画】「マーズ〔2021〕」を観ての感想・レビュー

【監督】
【出演】/ジョニー・リー・ミラー/
【個人的評価】

【あらすじ】人類が火星に移住をした近未来。3人家族、父と母イルザと娘レミは辺境のコロニーに住む家族。ある日、ジェリーと名乗る部外者がやってきて、父親を殺してしまい、そのコロニーに棲みつくようになる。

マーズ (字幕/吹替)

とてもクールな演出の作品であり、説明不足感もありながらも、徐々に状況がわかっていく展開

・ワイアット・ロックフェラー 監督は、2013年「Groomed」で短編作を発表し、2021年「Settlers(邦題:マーズ)」で長編映画監督デビューをしています。

・ソフィア・ブテラは、アルジェリアの女優で、「キングスマン」「ザ・マミー/呪われた砂漠の王女」「アトミック・ブロンド」「CLIMAX クライマックス 」など、様々な作品に出演しています。

・序盤から、あまり細かいことは説明されず、とある一家が火星にいるという断片的なことのみでストーリーが始まります。

・娘のみが状況をよく知らされていないということもあり、感情移入の対象は、この娘となってきます。

・窓に「LEAVE」と書かれていることで、3人しかいなかったと思われた場所には、他に誰かいるということがわかります。

・その、姿を現さない刺客は、とあることで、姿を現します。

・そこから、事の深刻さが徐々にわかってきます。

・なお、建物の外でも酸素があるようで、特に宇宙服を着ることもなく、外に出られます。このあたりの説明もありません。

・「ここはあんたたちの家じゃない」

・とある部外者が登場しますが、ジェリーという男は、ある程度ストーリーが進んでから状況を説明し始めます。

・この3人の家族も何故この家にいて、どうしているのはあまり説明されません。

・が、断片的に説明されていくことで、状況がわかってきます。

・30日間の猶予が与えられますが、部外者と家族との一時的な生活が描かれ、絶妙な緊迫感が生まれている状態で日々が過ごされます。

・「ここにひつようなものは揃ってる。すべてな。」

・娘は、この状況に情緒不安定になってきますが、その状況と気持ちがちょっとわからなくなってきます。それは、感情移入していた娘だったのに、観ている側がどこに感情を置いてよいかわからなくなってきます。

・中盤で、大きく物語が展開しますが、重要なシーンは具体的には示されません。

・そこから数年の年月が経過していることが豚の演出でわかります。これはこれでなかなか繊細な演出に思います。

・親を失ったもの同士がどこか心が通い合うような、通い合わないようなそんな空気感でストーリーが展開しますが、実はこの部外者は、ルールを理解すれば、特に悪人でもないような気もします。

・とはいえ、想定すべきなことが起こってしまうわけで、この点の部外者の言葉「人類のためだ」という点は、なかなかコントです。

・さらに問題も起こり、感情移入の先はもとに戻るのですが、地味に奏でられるBGMがこの環境の表現しがたい感情を震わせる感じがします。

・とてもクールな演出の作品であり、説明不足感もありながらも、徐々に状況がわかっていく展開となり、先の展開が読みづらい作品ですが、なかなか興味深く観られた作品です。

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