【日本映画】「ずっと独身でいるつもり?〔2021〕」を観ての感想・レビュー

【監督】ふくだももこ
【原作】おかざき真里
【出演】/松澤匠//筒井真理子/

【個人的評価】

【あらすじ】主人公 本田まみは、10年前に執筆したエッセイが異例のヒットをし、有名作家となりますが、以降、ヒット作に恵まれずにいます。周囲から独身であることに心配されつつも、日々の生活を過ごしていく女性の物語。

ずっと独身でいるつもり?

ずっと独身でいるつもり?

田中みな実, 市川実和子, 松村沙友理, 徳永えり, 稲葉友, 松澤匠, 山口紗弥加, 藤井隆, 橋爪淳, 筒井真理子
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「他人から共感をもらう」というところで、好みが分かれる作品

・ふくだももこ監督は、小説「えん」で第40回すばる文学賞を受賞しています。2016年「父の結婚」で映画監督デビューをし、その後コンスタントに作品を生み出しています。映画監督と小説家という2つの側面があります。

・田中みな実は、2009年にTBSアナウンサーとして活動を開始、『サンデージャポン』や『アカデミーナイト』、『関口宏の東京フレンドパークII』などに出演をし、人気となります。2004年短編映画『マリアンヌの埋葬』で映画デビューをし、「コドモ警察」「マスカレード・ナイト」に出演しています。2014年以降、フリーのアナウンサーとなり、2019年1st写真集『Sincerely yours…』は、宝島社の写真集としては創業以来の最高部数を誇っています。2021年『ずっと独身でいるつもり?』で映画初主演をしています。

・音楽は、「あらかじめ決められた恋人たちへ」の池永正二です。

・もともとは、雨宮まみによるエッセイで、マイナビニュースにて2012年から2013年にかけて連載していたコラムです。

・物語は、10年前に発表したエッセイがヒットをし、その後、ヒット作に恵まれずに過ごしている女性作家。彼女を中心とした4人の女性を描いたストーリーです。

・序盤は、とあるテレビ番組「ずっと独身でいるつもり?」に出演している場面から始まり、主人公 本田まみを通じて、女性の自立を伝えていたところから反面、結婚を意識するような発言をしてしまいます。

・ここから、30代になり、結婚観や独身としての生き方と、現代の出会いや結婚という選択肢とは異なる生き方など、

・彼氏っぽい人もいますが、スニーカーにカメラとなにか物質的ななにかに囚われているような人物像のキャラも登場します。

・こんな書き方をしてしまうのは、個人的に1999年「ファイトクラブ」が好きなところがあるわけで、その世界に飛び込めないながらも、物質に執着しすぎているという考えに少なからず感銘を受けたところはあります。

・子供が生まれたことで育児に前向きでもない旦那のいる家庭も描かれます。結局同、窓会に子供を連れて行かなくてはならない状況は、なかなかモヤモヤすることはあります。

・4人の女性のそれぞれの生き方が描かれる展開ですが、どうも、4つの話がぶつ切りにザッピングされるので、この物語の繋がりが徐々にみえてくる仕組みというのはわかります。

・メインとなる物語の軸は、田中みな実となりますが、どうしても彼女の演技というよりも、田中みな実という人物を描いた物語にも見えます。実際、役作りの必要のないところもあり、登場人物との同一視をしてしまうのも無理はないと思います。

・中盤で「ずっと独身でいるつもり?」の番組のシーンが再度描かれていきます。

・「老後になったら、みんなであつまって死のうよ。」

・正直、市川実和子のパートの内容が最もモヤモヤするところであり、独身や結婚、自立や自分のあり方といったことに固執している点が、発言と乖離しているように思います。

・「ミホ、体は売れないよぉ~」

・「結婚してるとかしてないとか、どーでもええわって感じですよね。」

・年齢を重ねるごとに生活や振る舞いが変わっていくのが、そもそもの人生となる気がするわけで、40代になったときに20代と同じふるまいはできず、60代になったときにも、40代の振る舞いや言動はこれもまた異なるとは思います。

・いつまでも10代のままでは居られず、アンチエイジングとは言いますが、年齢や経験を重ねることで、その意識も変えていかなければ、どこかでその風格を失うようにも思います。

・「顔面全部塗りつぶしたい」

・「知ってる?孤独死の多くは既婚者なんだよ。」

・「結婚したら寂しさなんて癒えるんじゃないのかよぉ」

・結婚が人生の幸せという考えも賛同はできませんが、一人では得られないこともあります。

・結婚したからこそ経験できることがあり、その経験が苦労や努力にも受け取られているようにもみられている印象があり、「いまのままで楽しい」ということで、現状維持で過ごしていく選択肢もある以上、社会の構造が結婚観を変えてしまったという気もします。

・登場する人物のすべてが、そうした努力や苦労から目を背けているようなそんな気もします。

・「わたし、結婚なんてしたくない」

・選択肢としては、自由に選べるような社会でもありますが、少子高齢化という問題の端的な原因としては、出産が行われないということでもあり、その行為自体は、結婚や恋愛にも結びつくわけで、娯楽の多様化で、恋愛以外の選択肢が発生したことで、このような作品が生まれるのもわからなくはないです。

・始終、藤井隆が桂文枝(桂三枝)にしかみえなかったのは、正しいのか正しくないのかわからないです。

・そして、田中みな実もなんとなくにしかみえない気もします。

・「そんなことあたしが一番考えています。」

・という言葉に関して思うことは、「わたしたちはあなたが考えているほど、心配に思っていません」ということ。

・結局、本作の主張自体「他人への関心」という要素も考えられ、「私だけが苦労をしている」という錯覚を覚えてしまいます。でも、そんなことはないのですけど。

・一人で住んでいる自分の家で、脱いだ靴を揃えることにとても違和感を感じます。

・そんなことも感じてしまうところが、どこか本作に共感できる人とできない人が別れてしまうことは非常によくわかります。

・人を選ぶ映画ではあるわけですが、結果的に、「他人から共感をもらう」というところで、好みが分かれる作品かと思います。

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