【洋画】「ブルータル・ジャスティス〔2018〕」を観ての感想・レビュー

【監督】
【出演】
【個人的評価】

【あらすじ】主人公 ブレッドは、強引な捜査が原因で6週間の停職処分となります。相棒のトニーも同じく停職となり、大金が必要なブレッドは、トニーとともに犯罪者が取引した金を強奪する作戦を計画する。

ある程度のバイオレンス耐性がないとシンドイ作品

S・クレイグ・ザラー監督は、アメリカの映画監督で、2015年「トマホーク ガンマンvs食人族」で長編映画監督デビューをしています。暴力の伝道師として評されることが多く、容赦ないバイオレンス表現が特長です。

メル・ギブソンは、アメリカ生まれながら、オーストラリアに移住し、そこで演劇を学び、1979年「マッドマックス」で人気俳優となり、監督業としても、頭角を現し、監督2作目の「ブレイブハート」で、アカデミー作品賞と監督賞を受賞しています。

本作は、第40回ゴールデンラズベリー賞で「人命と公共財を軽視する無謀さに対する最低賞」にノミネートされています。

物語は、強引な捜査で停職処分となったブレッドとトニーは、大金を得るために、麻薬取引直後を襲い大金を得ようと試みるストーリーです。

序盤から、非情感が漂うようなブレッドとトニーの捜査が描かれ、そのことで、停職処分となってしまいます。

物語はブレッドの行動が主となり描かれていくので、さほど迷うような演出はありませんが、中盤くらいまでは、淡々としたストーリー展開で、なんとなく退屈な印象があります。

中盤頃から、ブレッドの計画が描かれていき、綿密な下調べや計画についての概要がぼんやりと見えてきます。

159分という時間のうちの半分くらいは実は無駄なような会話劇が混ぜ込まれているので、若干、退屈な感じもしますが、コレは逆に、その他愛のない会話からその状況を感じ取ってもらうための演出なようにも思います。

中盤の銀行強盗の決行のシーンでのテープレコーダーからの指示はおもしろい反面、その場の状況に見合うセリフがすぐに出てくるところは妙にコント感があります。

強盗団の追跡からのブレッドの作戦の決行にも、意外と淡々としているところがあり、全体的にびりした時間の流れの作品なような気がします。

車の鍵を取り出すのはさすがにキツイなぁとは思います。

作戦決行までの流れがやたらと長いのですが、この長さにはそれまでの各人物の背景があり、この長さは、あるべきしてある長さではあります。

終盤での疑心暗鬼になっていくところは、先の読みにくい展開となっており、ここは実際に観てもらって結末を理解してもらったほうが良いのかと思います。

容赦ないバイオレンス描写で話題となっている監督の日本初上映作品ではありますが、バイオレンス感と反して、意外と丁寧に描かれており、観やすい映画ではあります。

ただし、ある程度のバイオレンス耐性がないとシンドイ作品でもあります。

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