【日本映画】「ザ・ファブル 殺さない殺し屋〔2021〕」★★★★☆【感想・レビュー】

作品紹介

【監督】江口カン
【原作】
【出演】/木村文乃//安藤政信/黒瀬純/(井下好井)/橋本マナミ//山本美月/佐藤二朗//佐藤浩市/
【個人的評価】

【あらすじ】主人公は伝説の殺し屋 ファブル。彼は、1年間誰も殺さずに普通の生活をすることをボスから命じられる。一見平和に見える街ではあるが、NPO団体の暗躍する裏の顔があった。

よくできた作品でもあり、広くオススメできる娯楽作品

江口カン監督は、映像制作会社を立ち上げ、2007年~2009年までカンヌ国際広告祭で3年連続受賞をしています。その後、各地のPRやCMなどを制作し、2017年「ガチ☆星」で映画監督デビューをしています。本作は映画監督3作目となります。

南勝久は、1999年「ナニワトモアレ」で第41回ちばてつや賞準大賞を受賞し漫画家にデビューをしています。「ザ・ファブル」は、週刊ヤングマガジンで現在も連載されている漫画になります。

岡田准一は、母親が「ジャニーズ予備校」オーディションに応募し、合格したことで、V6のメンバーに選ばれています。その後は、2002年「木更津キャッツアイ」で主演を演じて人気となり、「SP 警視庁警備部警護課第四係」では、アクションのキレの良さで注目もされています。2007年にと結婚をしています。

物語は、伝説の殺し屋 ファブルが、ボスの命令で1年間普通の生活を送るよう命じられるなか、その街のNPO団体の裏の顔が見え隠れし、そのことで、ファブルに危機が迫るストーリーです。

主題歌は、レディー・ガガ&アリアナ・グランデ「レイン・オン・ミー」となっています。

本作が映画2作目であり、特に「2」という名称ではないので、わかりにくい点はあります。

序盤から本作の問題の一つである事件のアクションシーンから描かれます。

今回の悪役は、堤真一となっていますが、よくよく考えると、「SP」で岡田准一と堤真一は共演しており、今回ははじめから敵対する同士となります。

堤真一はもともと、こういう悪役はゲスいくらいに向いているので、このくらい安っぽい感じがあると、むしろ作品のバランスに調和するのかと思います。

前作は、山本美月演じるバイト先の清水岬の話が多かったですが、本作は控えめです。

中盤まではファブルの物語が目立ちますが、中盤以降、足の動けないヒナコの話ともなっていきます。

銃をテーブルに置いて取り合いをするシーンの緊張感はなかなか良いです。

中盤からアクションシーンも出てきますが、正直、ファブルは、前作も含めて、アクションシーンが注目の作品とは思います。

「問題ない」

今回の団地を舞台にしたアクションがむしろ一番の見所で、CGを使っているのはわかりますが、それでも、人間技としてギリギリできるところがこのアクションの魅力です。

たんぽぽを踏まなかったり、寝たきり老人の布団を掛けて上げるなど、こういう細かい笑いも本作のポイントです。

そんな中至近距離の射撃を避けるということをしていますが、この身軽さと機転の効いたアクションは、面白いです。

超高速カメラで撮影したスローモーションが多用されていますが、映像がきれいなので、見応えがあります。

今回は、ドラマ性をもたせながら、しっかりとアクションを魅せてくれる仕上げとなっており、娯楽作としてよくできています。

このコントとガチアクションの世界観には好みが分かれると思いますが、よくできた作品でもあり、広くオススメできる娯楽作品です。

予告編

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